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ポケットモンスターハートゴールド 博士のレポート 1

1999年の発売から10年を経た2009年、「ポケットモンスター 金・銀」(以下、金銀と略)は「ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー」(以下、HGSSと略)として甦った。「ダイヤモンド・パール・プラチナ」(以下、DPtと略)に続く、DSのポケットモンスターである。
私には金銀のプレイ経験はない。周囲のリメイクへの熱狂は他人事だ。プレイ日記やプレイ動画を見たことはあるが、程々に忘れている。全くの未知というわけでなく、かといって思い出補正がかかるわけでもない、微妙な立場で臨むことになる。まったく、悩ましいことだ。

予約キャンペーン開始の7月4日、早々にHGSS各1本の予約を済ませた。予約特典は近年恒例の海洋堂製作のフィギュアで、ハートゴールドにはホウオウ、ソウルシルバーにはルギアがつき、2本同時でさらにアルセウスがつく。同時予約の特典はダイヤモンド・パールのときは御三家だったが、幻ポケモンを優先させたのだろう。予約は好調なようで、特典付は通販ではあっという間に消えてしまった。店頭のほうもそれに続く。10年前と同じく、シルバーのほうが人気なようだ。
8月の末になり、ソフトに同梱される歩数計・ポケウォーカーの生産が追いつかず、初回出荷数が少ないらしい、という話が聞こえてきた。発売すぐは品薄になりそうな雰囲気だ。
9月に入り、テレビCMが流れ始める。通常のもののほか、金銀の画面を使ったノスタルジーに訴えかけるものもあった。

パッケージのポケモンはホウオウのほうが好みだ。ということで、ハートゴールドをメイン、ソウルシルバーをサブと決めた。
どのようにプレイするかを考える。プラチナのときは、遺伝技を持つ高個体値のポケモンを地方を問わず送り込んだ結果、難易度が下がりすぎ、パーティーに統一感を欠いてしまった。ここは初心に帰り、HGSS内で手に入るポケモンだけでシナリオを進めることにする。
発売前日、「殿堂入りおめでとう!プレート」プレゼントキャンペーンの実施が発表された。ポケモンセンター全店に殿堂入りしたHGSSを持っていくと、記念のプレートがプレゼントされるというものだ。キャンペーン終了は2010年3月31日、それまでの殿堂入りを目指したい。
というわけで、プレイ計画・記述方針は以下の通り。
・HGSS内で手に入るポケモンだけでシナリオを進める。
・記述はプレイヤー視点、行動・台詞・所感で構成する。
・来年3月までの殿堂入りを目標とする。以上。

2009年9月12日、ついにその日はやってきた。新作の発売日というのはテンションが上がる。斜に構えていたムラサキ博士も例外ではない。眠い目をこすり、店に向かう。予約済みであるので慌てる必要はないが、どうせなら列に並んで買いたい。参加することに意義があるのが「祭り」なのだ。

開店30分前に目的の家電量販店に到着、できていた行列を辿る。それはビルを囲むように伸び、なかなか最後尾が見えてこない。なんと、既に百数十人が並んでいた。これは予想外だった。親子連れは少なく、二十前後が多くを占めている。年齢的に金銀経験者だろうか。改めてその人気の高さを思い知った。ユニオンルームには誰もいない。誰もDSをしていないのだ。小雨が降り出し、DSをしまう。
20分前になり、列が動き出した。ゆっくりと進み、店内に入り、レジで会計を済ませた。小冊子をもらう。ポケモン関連の新商品は、ポケプラのジョウト御三家が出ていた。仮面ライダーWのベルトで遊び、店を出る。
開店から1時間、行列は延べ500人にもなっていた。その後、この店では午前中に売り切れてしまったそうだ。HGSS、恐るべき売れ行きである(14日には、発売2日にして140万本以上を売り上げたことが明らかになった)。


帰宅。まずはフィギュア3体を開封する。ポケモンに限っていえば、最近の海洋堂は仕事が雑なのでチェックが欠かせない。
ホウオウは陳腐なポーズでボリュームがない。羽のディテールはいい。炎のエフェクトはお尻に火が点いて飛び上がっているように見えてしまう。塗装はつや消しでシェードはかかっていない。不良箇所はなし。
ルギアは迫力満点のポーズでボリュームがある。水のエフェクトもいい。塗装はトップコート仕上げでつやがあり、これのみシェードがかかっている。この待遇の差はなんなのだろう。残念なことに、顔に黒い塗料がべったりとついていた。ちゃんと品質管理をしていれば確実に弾かれるレベルだ。早めに交換に出さねば(その後、任天堂お客様相談室に事前連絡の上、不良品を送ったところ、わずか3日で良品が送られてきた。さすがだ)。
アルセウスは縦にひょろりと長い。可もなく不可もなくといったところだ。塗装は基本的につや消し(部分的につやあり)で、シェードはかかっていない。不良箇所はなし。

次はソフト。外箱は箔押しエンボス加工で派手派手だ。厚みは通常の2倍強あり、確実に場所を取る。透明フィルムの開けづらさはどうにかならないのだろうか。プラケースとDSカードのラベルは普通の印刷で、外箱とは逆に地味な印象だ。
取扱説明書は紙が違う。ざっと目を通す。プラチナまであった「自分と同じ性別を選びましょう」という文言がない。ジムリーダー8人の紹介はドット絵で、イラストが見られないのが残念だ。ワイヤレス通信の対戦に、Lv.51以上のポケモンを50に揃える「フラットバトル」がついた。50未満はそのままなのか。万が一ポケウォーカーをなくしてしまっても、預けたポケモンを戻すことができるのは安心だ。気になる点は他にも多々あるが、それはまた追々に。

下準備は一通り終了。さあ、電源を入れよう!

お小遣い-円  ポケモン図鑑-匹(見つけた数-匹)  バッジ-個  プレイ時間-:--



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ワカバタウン
2009年9月14日。
ゲームフリークのロゴが出、昇り行く朝日からホウオウが現れる。草むらに佇む男女の主人公。あちらこちらの町が映る。
赤髪の少年がカットイン!不敵な表情だ。続いてエンテイ・スイクン・ライコウが登場!そしてミナキも。
ロケット団の4人が登場し、主人公たちはボールを投げる。チコリータ・ヒノアラシ・ワニノコが登場!
タイトルロゴが浮かび上がる。3Dのホウオウは光を散らし、雲の上を優雅に飛ぶ。ここに来て、馴染みの旋律が聞き取れた。スタートを押したときのホウオウの鳴き声がちょっと小さい。

オープニングデモが終わった。最初に操作方法と冒険の目的について説明を受ける。

「………………………………」
00:00-03:59「うーん、むにゃむにゃ……………………おや?こんな時間にお客様か……」
04:00-10:59「うーん、むにゃむにゃ……………………おや?すっかり外は明るくなっているではないか!」
11:00-15:59「うーん、むにゃむにゃ……………………なに?もうこんな時間か!いかん!寝過ごしたようじゃ!」
16:00-18:59「ふうむ、そろそろ日が暮れてきたようじゃのう…………と、たそがれている場合ではないのじゃった!」
19:00-23:59「ふむふむふうむ……………………うん?おお、すまんすまん!今、本を読んでいたのじゃ」
オーキド博士登場!ジャケットを着ている。時間によってこんなところまで違うとは。しかし、この人1日16時間も寝ているのか。
「いやあ、待たせた!ポケットモンスターの世界へようこそ!わしの名前はオーキド。みんなからはポケモン博士と慕われておるよ」
「ところで、君は冒険は初めてかな?まずは、わしがこの世界のことを教えよう!この世界には、ポケットモンスター……縮めてポケモンと呼ばれている生き物たちが、いたるところに住んでいる!」
モンスターボールからマリルを出す。
「我々人間はポケモンと仲良く暮らしている。一緒に遊んだり、力を合わせて仕事をしたり、そしてポケモン同士を戦わせ、絆を深めていったり……わしはそんなポケモンのことを詳しく知るために、毎日研究を続けているというわけじゃ!」

「さて……そろそろ君のことを教えてもらおう!君は男の子かな?それとも女の子かな?どちらかを教えてくれ」
「>レディーですわ」(以下主人公の台詞は、「>」つきがゲーム中の回答の脚色、なしがムラサキ博士の創作)
ショートサロペットとサイハイソックスの組み合わせ、巨大なキャスケットが個性的だ。すぐには馴染めなそう。二つ結びの髪にクリスタルバージョンの面影がわずかに残る。
「君は女の子じゃな?」
「>あら、お耳が遠いのかしら?そうですわ」
「では、名前を教えてくれ!」
「>わたくしの名前はビーナスと申します。お見知りおきを」
散々悩んだ挙句、ゴールドということで「金星」(Venus)から取った。ポケモンコロシアムに同じような名前のキャラがいるが、気にしないことにしよう。
「ビーナスちゃんじゃな?」
「>そ・う・で・す・わ――っ!!」
「ビーナス!!準備はいいかな?いよいよ、これから君だけの物語が始まる!楽しいことも苦しいことも、いっぱい君を待っているだろう!夢と冒険と!ポケットモンスターの世界へ!レッツゴー!では、また後で会おう!」

「はぁ……」
高価な家具もふかふかの絨毯もない。こざっぱりとしたフローリングの子供部屋……お嬢様然と振る舞っているが、その実、家は普通中の普通、お金持ちでもなんでもない。少女の脳内設定、そのつもりなだけなのだ。テレビの横には白いWiiがある。ジョウトでも大流行らしい。
机の上のパソコンをチェックすると、メールが来ていた。差出人は「ヒビキ」となっている。
「冒険はドキドキだよ!ポケモン大好き! ヒビキ」
エアメールでマリルが写っている。ヒビキって誰だろう?……あれ?下画面にスペースはあるのに中身がない……?

階段を下りるとお母さんが来た。ずいぶんとかわいらしい。
「あら、ビーナス!やっと下りてきたわね。さっきまで、お友達のヒビキ君が来てたのよ。仲良しのマリルと追いかけっこしてたみたい」
友達だったのか。人の家に来てポケモンとドタバタ追いかけっことは、傍迷惑な子だ。
「そうそう!お隣のウツギ博士があなたを探していたの。なんでも、あなたに頼みたいことがあるんだって。博士の研究所はすぐ隣だから、わかるわね?」
「ところで……おうちからお出かけするのに忘れ物はない?必要な道具はこのバッグに入れて……これはあなたのトレーナーカード……冒険の記録はこのレポートに……それから、これはとても便利なもの……とにかく、タッチして使ってみればわかるから」
下画面のスペースに、「バッグ」「ビーナス」「レポート」「設定」のメニューボタンが次々と追加された。通常はタッチ操作、Xボタンでボタン操作に切り替わる。操作不能時はメニューボタンがいちいち半透明になり、無駄に目を引くのがわずらわしい。
バッグは今渡されたような描写だが、主人公のグラフィックを見る限り、最初から持っていた。トレーナーカードは上画面がリーグバッジ、下画面がトレーナーカードだ。
設定で話の速さを「速い」、試合のルールを「勝ち抜き」、ボタンモードを「L=A」に変更しておく。バッグはまだ空。一度に表示できるのは6個まで、ポケットの切替は十字キーのみではできず、DPtよりも使い勝手が悪くなっている。上画面のポケットの位置の表示のみ3Dで、違和感がある。2Dのほうがよかった。
テレビの映画は「男の子が二人、洞窟で宝を探してる!」?コンロの上にはグレン風火山ハンバーグがある。どんななんだ?流し台はピカピカ、冷蔵庫には大量のおいしい水とミックスオレが。本当は料理していないんじゃ……見なかったことにしよう。
「さっ、ウツギ博士が待ってるわよ。早く行ってあげなきゃ!」
「それではお母様、行ってまいりますわ」

家を出るなり、マリルがぶつかる。隣の建物の外付けの階段から、帽子を前後逆にかぶった少年が下りてきた。マリルは少年に駆け寄り、一緒に歩いていった。あれがヒビキらしい。終始無言だったが、無口な奴なのだろうか?

「ここはワカバタウン 始まり告げる風の町」
風が強い。風車がかなりの勢いで回っている。東は海だ。水面が上下するし、近づくと波音がする。ちょっと感動。草の生えている場所(≠草むら)を歩くと草を踏む音がする。西に延びる道に入ろうとすると、女性に連れ戻されてしまった。野性のポケモンが出て危ないらしい。
町を見てみよう。ふくよかな男性がいる。いつもの「科学の力って」の人かと思いきや、違った。民家へ。
「ピカチュウは既に進化したポケモンである!……というのを最初に発見したのはウツギ博士なのよ。私、びっくりしちゃった!さすがはポケモン進化の研究で有名な博士。はあ……私もあんな凄い研究者になりたいわ」

ヒビキの家だ。おじさんに挨拶する。
「やあ!ビーナスちゃん。ヒビキなら2階にいるよ!いつものようにポケモンと遊んでるんだろう。君は……自分のポケモン連れてこなかったのか?」
「えっ……わたくしの、ポケモン……」
「……あ、そっか!まだ、ビーナスちゃんは自分のポケモン持ってないのか。すまんすまん、気を悪くしないでおくれ」
十分悪くしつつ、2階へ。ヒビキの前でマリルが走り回っている。テレビは見られず、パソコンは「人のパソコンを触っちゃいけない!」と出る。
「ビーナス!ウツギ博士が呼んでたけど、もう研究所は行ったか?」

「ウツギポケモン研究所」
外見は普通の家っぽい。陰で赤髪の少年が中を覗いている。何をしているんだろう?
「ごきげんよう」
ここが有名なウツギポケモン研究所…………なんだよ。人のこと、じろじろ見てんなよ」
詰め寄られ、突き飛ばされてしまった。
「なんて乱暴な……許せませんわ!」


気を取り直して研究所の中へ。ウツギ博士と助手1人がいる。
「あっ、ビーナスちゃん。来てくれるの待ってたんだよ!」
「君は僕の研究のこと、知っていたかな?今ポケモンというのは、モンスターボールに入れて持ち歩くのが当たり前だろ?だけど、モンスターボールが発明される前は、みんなポケモンを外に出して連れ歩いていたらしいんだ。そう!君の友達のヒビキ君みたいにね!もちろん、モンスターボールにはポケモンを持ち運びしやすくするという利点もあるけど、連れ歩くことにも何かしらの意味はあると思うんだよね。それはもしかすると、ポケモンの成長や進化に関係があるのかもしれない……」
「そこで!君にもポケモンをあげるから、それを連れ歩いてみて、ポケモンと人間との間に何か特別な感情や絆が生まれるものか、調べてみてもらいたいんだ!君にあげるポケモンはそこにある装置に……」
パソコンからアラート音が。
「あ、メールだ!ふむふむ。へー、そうなんだ……」
「あのね、僕の知り合いにポケモンじいさんといって、珍しいモノを見つけてきては大発見!って大騒ぎするおじいさんがいるんだよ。で、今ね、「今度こそ本物ですぞ!」っていうメールが来たんだ。多分またポケモンのタマゴだと思うけど、僕も助手も今忙しいからねえ……」
「あ!」
「そうか!」
「君が代わりに行ってくれたら、ちょうどいいんだよ!そうだろ?頼んだよ!そこの装置で好きなポケモン1匹選んでさ!」
……わざとらしすぎる。呆れて帰ろうとすると、
「どこ行くの?モンスターボールはこっちの装置にセットしてあるんだよ?」

装置の前でレポート、プラチナ同様時間がかかる。三角形に並んだモンスターボールの中には、チコリータ・ヒノアラシ・ワニノコが入っている。ビーナスはお金に目がない。好きな色は金を連想させる黄色だ。この中で黄色いポケモンといえば……
「>ヒノアラシ!この子をくださるかしら」
ボールが開く。一瞬、得体の知れない物体が目に入った。主人公の脇にヒノアラシがつき、「ポケモン」のメニューボタンが追加された。
ニックネームをつける。ここで性別が確認できる。♀だ。パーティーに統一感を持たせるため、テーマを決める。今回は主人公の名前から、天文つながりで「星座」とした。
「>それでは……「フォーナ」にしますわ」
ろ座」(Fornax)から。女の子らしく「a」で切った。

「どうだい?そうやってポケモンを連れ歩くの。なかなか気分のいいもんだろ?その調子でポケモンじいさんの家まで行ってみるといいよ。ポケモンが傷ついたときは……そこのマシンで回復させるといいよ。操作方法は簡単、僕の机の上にあるパソコンを調べるだけさ!」
なるほど、ポケモンセンターと同じ機械がある。ということは、お母さんでは回復できないのか。
「ポケモンじいさんは、いろんなところに行っては珍しいモノを見つけてくるんだ。ヨシノシティを通り抜けた少し北に住んでるからね。それじゃビーナスちゃん、よろしく!」
ここでステータスが確認できる。上下2画面を使うのでページ数が少ない。控えめな性格、Lv.5、技は体当たり・睨みつける。この性別・性格が出るまで相当粘った。
ゴミ箱には進化キャンセルについて書かれたメモ用紙が捨てられていた。素直に進化させろということ?助手からお駄賃に傷薬をもらう。バッグを見れば、なんと5個も。これはがんばらないと!本棚には探検の心得が書かれた本があった。

ヒノアラシがちょこちょこと後をついてくるのがかわいい。外に出るとヒビキとマリルがいた。
「ビーナス!君がもらったのは……ヒノアラシか!さすがいいポケモン選んだな!そうやって連れ歩いていると、ポケモンは君のこと、どんどん好きになってくれるよ。ときどき後ろを振り向いて、話しかけてあげるのもいいね。そうだ!お母さんにも見せてあげたらどうかな。じゃ、またな!」
ヒビキは歩いていき、マリルはフォーナをじっと見た後、彼の後を追っていった。フォーナに話しかけてみる。
[…]フォーナはじーっとビーナスの顔を見つめてる。
まだ出会ったばかりだからなぁ。早く仲良くなりたい。
外の階段を上り、2階を覗く。そこは住居で、博士の妻と息子がいた。
「あら、ビーナスちゃん!うちの旦那、なんだか忙しそうだけど、無理してないかしら?ポケモンの研究になると夢中で、ご飯も食べないのよ」
「ぼく、大きくなったら、お父さんのお手つだいをする!そして、すごいポケモンはかせになるんだ!」
あの赤髪の少年、まだいる……


さっそく町を出ようとすると、さっきの女性に連れ戻されてしまった。一度家に帰らないといけないらしい。
「あら!ビーナス!かわいいポケモン連れてるじゃない。ウツギ博士にもらったのね。それで、ウツギ博士の用事ってなんだったの?」
「(かくかくしかじか)ということですの」
「そう、大変そうね。でも、人にお願いされるって大事なことなのよ!」
「そうだ!忘れるところだったわ。修理に出してたポケモンギアが戻ってきたの。はい!」
ポケモンギアをもらい、「ポケギア」のメニューボタンが追加された。「修理に出してた」って、どういうこと?
「ポケモンギア……縮めてポケギア。一人前のトレーナーになるなら持ってないとね。そうそう!ポケギアでは電話をかけることもできるの。使い方は覚えてる?」
「>も、もちろんですわ」
「ポケギアのスイッチを入れて、電話のアイコンを選ぶだけなんでしょ?かける相手の名前は自動で登録されているから、かけたい人の名前を選ぶだけ。こんなに簡単に電話できるなんて凄いわね」
ぜんぜん凄くない。通信による番号交換は、現在の携帯電話では当たり前の機能だ。10年という時の流れを感じる。

「おおーい!」
今度こそ町を出ようとすると、三度呼び止められた。ウツギ博士か。
「いやー、忘れるところだった!君に僕の電話番号を教えておくよ!」
ポケモン博士のウツギをポケギアに登録した。
「じゃあ、何かあったら連絡するからね。よろしく!」
ようやく先に進める。日付は既に17日になっていた。

お小遣い3000円  ポケモン図鑑-匹(見つけた数-匹)  バッジ-個  プレイ時間1:12



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29−46番道路−ヨシノシティ−30番道路
29番道路へ。草むらを歩いていると、野生のコラッタが飛び出してきた。初戦闘だ。主人公が「バッ」と指差すのがかっこいい!今まではボールを投げていたので新鮮な感じだ。体当たりで倒す。ホーホーも確認した。何匹か倒してフォーナはLv.6になり、煙幕を覚えた。レベル技はDPtとは違うようだ。
Lv.5時との能力値の差から、大まかな個体値を割り出してみる。
・フォーナ ヒノアラシ(ひかえめ) H:26,31 A:0-12 B:14-30 C:20-29 D:0-16 S:20-29
HP・防御・特攻・素早さはまあまあ、攻撃・特防が低い。これだけあれば、シナリオでは最後まで活躍してくれそうだ。一安心。バトルフロンティアや対人戦は未来の子供たちに託したい。

北に続くゲートを見つけ、入ってみる。標識によれば、ここは46番道路で、先はマウンテンロードとなっている。段差があって進めない。一方通行のようだ。早く地図がほしい。草むらでコラッタ、イシツブテを確認した。29番道路に戻る。

てっぺんに丸い玉のついた妙な木を見つけた。これがぼんぐりの木だ。しかし入れ物がなく、採ることはできなかった。

ヨシノシティに到着。おじいさんが話しかけてきた。
「お前さん、新米トレーナーか?」
「え?」
「図星じゃな!よいよい、誰だって初めてはある。わしがいろいろと教えてやるから心配はいらん。さあ、わしについてこい!」
突然、おじいさんは超高速で移動した!何者!?
「いやー、すまんすまん。お前さん、ランニングシューズを持ってなかったんじゃな!なるべくゆっくり歩くから、がんばってついてくるのじゃぞい!」
ポケモンセンター、フレンドリィショップ、30番道路、海を次々と回る。ついていくのが大変だ。
「……で、ここがわしの家じゃ!ここまで来てくれたお礼に、ランニングシューズをやろう。わしの脱ぎたてホカホカじゃ!」
「ひいいいいいい!!」
「じょーだんじゃよ。新品だから安心せい」
ランニングシューズをもらい、メニューの右側にダッシュボタンが追加された。常時ダッシュになるのは、せっかちな人には良さそうだ。従来どおりBダッシュも可能。
おじいさんは家の中へ。表札には「ここは案内じいさんの家 元気いっぱいハイスピードおじいさん」と書かれていた。

「ここはヨシノシティ 花の香り漂う町」
[^^]クンクン花の匂いをかいでる。
そういえば、あちらこちらに花壇がある。まずはポケモンセンターへ。床のボールマークが目立つ。吹き抜けが設けられ、2階はデッキに、エスカレーターは階段に変更されている。ずいぶんと変えたものだ。横幅の都合でパソコンはカウンター右に、地図は左奥に移動している。パソコンが入口から近くなったのはいいが、地図の位置は不自然だ。テーブルと椅子がない!
「お疲れ様!ポケモンセンターです。こちらではポケモンの体力を回復致します。あなたのポケモンを休ませてあげますか?」
回復を頼むと連れていたポケモンはボールに戻る。処置後もそのままだが、主人公が移動するとボールから出てくる。2階と地下は調整中になっている。
フレンドリィショップは回転看板が目につく。内部はあまり変わらないが、テーブルと椅子が追加されている。イートイン?モンスターボールは例によって売り切れだ。早くお使いを済ませないと。


町を回り終え、30番道路に進もうとすると、先ほどの案内じいさんが追ってきた。
「はあはあはあ……なんとか間に合った……!お前さんにもう一つお礼をするのを忘れとった。ほれ!」
ポケギアにマップカードを読み込ませた。
「タッチスクリーンでポケギアを選んでぇー、さらにタウンマップを選べばぁ、今おぬしがいる地方のマップが見られるのじゃ!ポケギアはこんな具合にカードのデータを読み込ませれば、どんどん便利になるのだぞい!では、がんばるんじゃぞ!」
ポケギアでマップが見られるようになった。案内じいさんは風のように去っていった。

ポケギアを開く。外観は携帯電話風だ。金銀ではG-SHOCK風だった。画面のデザインは6種類から選ぶことができる。凝ってるなぁ。デフォルトの1(男女共通)から、ゴージャスな雰囲気の5に変えてみた。通常は柄が半分しか見えないのが残念だ。
マップを見る。サファリゾーンやバトルフロンティアも確認できる。地名ごとに簡単なメモがつけられるようになっている。東にスクロールすると、「カントー」と出た。

30番道路を北に進む。虫捕り少年によれば、ダッシュをすると足音で野性ポケモンやトレーナーが寄ってくるらしい。試してみたが本当だ。草むらでキャタピー、ポッポ、ホーホーを確認した。池は海よりも波音が静かだ。

民家がある。表札も出ていないし、ポケモンじいさんの家ではなさそうだ。無視して行こうとすると、中からおじさんが飛び出してきた。
「待て待て!こんなに目立つおじさんちを鮮やかに通り過ぎようとする、そこの君!待ちたまえ!」
「そっちの道をずんずん北へ歩いていくと、ポケモンじいさんの家がある。だが、その前におじさんの話も聞いていけ。君は……もうぼんぐりを持っとるか?ぼんぐりというのは、1日1個ぼんぐりの木に実をつけるのだ。おじさんちにも生えてるし!ぼんぐりはいいぞー!モンスターボールの材料とか、あれとかこれとか、とにかくいろいろ使えるとても便利なものなのだよ。よし!これも何かの縁だ。おじさんが君にいいものをプレゼントしよう!」
ぼんぐりケースをもらった。
「そのぼんぐりケースがあれば、ぼんぐりをたっぷり持ち歩ける。これで君も立派なぼんぐらーだな!」
おじさんは家の中へ。「ぼんぐらー」?家の前のぼんぐりの木をゆすると、てっぺんについた実がポンと飛び出した。植物とは思えない奇妙な動きだ。緑(みど)ぼんぐりが1個採れた。木によって色が決まっているそうだ。

道が2つに分かれている。左はトレーナーが勝負中で通れない。右の先がポケモンじいさんの家だ。


「ポケモンじいさんの家」
遠い!最初のお使いでは歴代最長ではないだろうか。中では2人が話し込んでいた。1人はポケモンじいさん、もう1人は……オーキド博士だ。白衣を着ている。
「やあやあー、君がビーナスちゃんだね。さっきウツギ博士にメールを送ったのは私だよ」
「ウツギ博士に調べてほしいものというのは、これなんだよー」
不思議なタマゴを預かった。
「これはエンジュの知り合いから譲り受けたものでねー。どうだい、このタマゴ。ジョウトでは見たことないだろ?これがいったいなんなのか、ウツギ博士ならわかるんじゃないかと思ってさ。ポケモン進化の研究ならウツギ博士が一番!と有名なオーキド博士も言ってるんだよー!君はまたウツギ博士のところまで戻るんだろ?少しポケモンを休ませていくといいよー!」
ポケモンを回復してもらう。
「ポケモン進化の研究ではウツギ博士が一番ですのね。
じゃあ、ナナカマド博士は何番目なのかしら?」
オーキド博士がこちらに来た。
「というわけで、わしがポケモン研究家のオーキド博士じゃよ!君がビーナスちゃんか!友達のポケモンじいさんを訪ねてみたら、ウツギ君からお使いが来るというのでな、ここで待っていたんじゃよ!」
「ほほう!なかなか珍しいポケモンを連れておるようじゃが……」
「お気づきになりまして?この均整の取れた体つき、しなやかな身のこなし、引き締まった目元に!ヒノアラシのフォーナ、ウツギ博士からいただきましたのよ」
「そうか!君もウツギ君の研究を手伝っているのだな!うむ……彼が君にそのポケモンをあげたのもわかるような気がする!君ならばポケモンを大事にしてくれそうじゃからな!」
「……そうじゃ!君を見込んで、わしからも一つお願いしてみようかの!実はな……ほれ!この最新型のポケモン図鑑!見つけたポケモンのデータが自動的に書き込まれてページが増えていくという、ハイテクな図鑑を君に預けようと思うのだ!」
ポケモン図鑑をもらい、「図鑑」のメニューボタンが追加された。
「たくさんのポケモンと出会い、この未完成な図鑑を完璧なものにしてくれたまえ!おっと!長居をしたようじゃ!これからコガネシティへ行って、いつものラジオ番組の収録をせねばならんのだ!ビーナスちゃん、君とはまたどこかで会えそうな気もするが、念のために連絡先を交換しておこう」
ポケモン博士のオーキドをポケギアに登録、博士はいそいそと出ていった。

ポケモン図鑑を開く。図鑑名は「ジョウト図鑑」、上画面が説明、下画面がリストになっている。鳴き声は自動的には流れない。
「大きさ」によれば、主人公♀は高さ1.52m・重さ41.0kgとなっている。身長は12歳の平均値に相当する。体重は3kgほど軽い。ちなみに、DPtの主人公♀は高さ1.40m・重さ34.0kgで、10歳の平均値に相当する。
検索モードは条件に高さ・重さ・地域が加わり、より詳細な検索が可能になった。デザインも機能的になっている。

「行ったり来たりさせて悪いけど、そのタマゴ、間違いなくウツギ博士に渡してねー!」
外に出るとポケギアが鳴った。ウツギ博士からだ。
「もっ、もしもしビーナスちゃん?た、大変なんだ!!えー、えーと、なにがなんだか……どうしよう……とにかく大変なんだよ!すぐ戻ってきてよ!! ピッ!…………」
[♪]フォーナは研究所に戻りたいみたい。
脇の桃ぼんぐりを採り、急いで来た道を戻る。


「………… ああ、ビーナスちゃん……僕がちょっと目を離した隙に……なんてこった…… ピッ!…………」
電話ではよくわからない。ヨシノシティを過ぎようとしたとき、現れたのは……!

お小遣い3000円  ポケモン図鑑1匹(見つけた数6匹)  バッジ-個  プレイ時間2:40



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ヨシノシティ−ワカバタウン
「あなた……!」
お前、さっき研究所でポケモンもらってたな。お前みたいな弱い奴にはもったいないポケモンだぜ」
立ち塞がったのは、研究所を覗いていたあの赤髪の少年だった。頭頂のピンと跳ねた毛が風に揺れる。
「なんのつもりかしら?」
なんだよ。何言われてるのかわからないのか?……だったら仕方ない。オレもいいポケモン持ってるんだ。どういうことか教えてやるよ」

VS通りすがりの少年。不敵な笑みというより、笑いをこらえているように見えてしまう。イラストはニヒルなのに。ポケットに突っ込んでいた右手を出す。手持ちは1匹、少年はワニノコ♂Lv.5を出した。ポケモン勝負だ!BGMがかっこいい。
フォーナが睨みつけると、ワニノコも睨み返した。目力勝負は不利だ!煙幕を撒いて攪乱し、引っかく攻撃を受けつつ、体当たりを仕掛ける。ワニノコの攻撃が空を切った。
「……チッ、弱いくせにやるじゃないか」
フォーナは体当たりでワニノコを倒し、Lv.7になった。
「……フン!勝てて嬉しいか?」
「いいえ。あなたに勝ったくらいではね」
―― お嬢様は負け惜しみの捨て台詞などさらりとかわす。

「オレが誰だか知りたいか?」
「別に」
「それは……世界で一番強いポケモントレーナーになる男さ」
自意識過剰な奴……ぶつかりそうになり、とっさに後ろに下がる。そのとき、彼が何か落とした。
「これは……」
「返せ!それはオレが落としたトレーナーカード。ふん……オレの名前を見たのか……」
少年はカードを奪い取り、いずこかへと去っていった。
[´`]フォーナはふらふらしてる!
ポケモンセンターで回復しないと!

ワカバタウンに到着、研究所に入る。ウツギ博士は警官と話していた。
「なんだね、君は?今ポケモン盗難事件の取調べ中なのだが……」
警官がじろじろと見る。
「捜査の法則その1「犯人は現場に戻る」 ということは、まさか!君が!は・ん・に・ん!?」
「はぁ??」
ヒビキが来、興奮して飛び跳ねた。
「ちょっと待って!この人は関係ありません。僕、見たんです。真っ赤な髪をした奴がここを覗いているのを!」
「……ここに来る途中、赤い髪の少年に襲われましたの。わたくし、もう無我夢中でポケモンを出して……」
「で、君はそんな少年と戦ったというのかい?ふーむ。ということは、犯人はその人物か……ところで、その少年、どんな名前かわかる?」
トレーナーカードに書かれていた(であろう)名前はともかく、まともな名前にするのも癪だ。思い出すのは、ピンと跳ねた毛……
「>わたくし、偶然彼のトレーナーカードを見てしまいましたの……
「アホげ」と書いてありましたわ」
「なるほど!アホげというのだね!」
「>ええ、そうですわ!」
「ご協力ありがとう!本官の次なる行動は、赤い髪の人物を追え!というわけだな!」
無能そうな警官は帰っていった。金銀では少年のことは「???」となっていたため、そのとおりに「???」とつける者が続出したそうだ。「とおりすがりのしょうねん」ならばそのままとはいくまい、ということなのかも。
「ビーナス、疑いが晴れてよかったな!じゃあ、また後で!」

「ビーナスちゃん……大変な目に遭ったよ。あっ、そうそう。ポケモンじいさんの大発見ってなんだったの?」
「これですわ」
不思議なタマゴを出す。それを見た博士は飛び上がり、後ずさりした。
「うん、なんだい?これはタマゴ……だよね?確かにこれは見たことない種類のもののようだけど……いまどきポケモンのタマゴで驚くなんて、ポケモンじいさんも相変わらずだなあ……」
必死に驚いてない振りしてる!!
「でも……せっかくのタマゴだし、もしかしたら何か秘密があるのかもしれないね。よし!しばらく僕のほうで預かって調べてみるよー」
「そういえば、ちょうどオーキド博士がいらっしゃいましてね、ポケモン図鑑をくださいましたのよ」
「え?オーキド博士からポケモン図鑑をもらった!?ビーナスちゃん、本当かい?それって凄いことだよ!なんたって、オーキド博士はトレーナーの才能を見抜く力の持ち主だからね。へえ、そうかあ……僕もビーナスちゃんはただ者じゃないと思ってたけど、こりゃ面白そうなことになってきたねえ!君にあげたポケモンもすっかり懐いてるようだし……」
「よし!このまま各地のポケモンジムに挑戦してみるのはどう?そして……すべてに勝ち抜いていけたら、その先に待っているのは……ポケモンリーグチャンピオン!」
「ポケモンリーグチャンピオン!……自叙伝出版→映画化決定→印税生活!!」
「……なーんてね!チャンピオンを目指すのは簡単なことではないけど、とりあえずここから一番近いキキョウシティのジムなら、君ぐらいの力があればなんとかなるんじゃないかな」
パソコンに向かい、振り返る。
「……ビーナスちゃん。各地のポケモンジムを辿っていくとなると、長い旅になると思う。出発する前にお母さんに話しておきなよ」
あの装置には分厚いガラスのカバーがかかっていた。残ったボールは1個だけだ。助手は肩を落としていた。
「外で大きな音がして……博士と見に行った隙にポケモンを盗まれたようです…………はあ。盗まれたポケモン、今ごろどうしてるだろう……悪い人に育てられると悪いポケモンになるっていうし……」
2階の博士の家族にも会ったが、事件に対する反応はなかった。

……ふと思ったが、赤髪の少年がポケモン盗難事件の犯人ではない、という可能性はないだろうか?
第一に、犯行の目撃者はおらず、少年の自白もない。少年が犯行現場近くで目撃されたという間接証拠のみである。
第二に、盗まれたポケモンが何であるかわからない。誰も何が盗まれたとは言っておらず、残されたモンスターボールの中身も不明である。
以上の理由により、叙述トリックを疑う。


お母さんに会わずに町を出ても、例の女性に連れ戻されない。正直に帰宅する。
……そう、冒険に出るのね。よーし!お母さんも協力するわ。何ができるかしら……?」
「そうだ!あなたが賞金をもらうたび、お母さんが少しずつ貯金しておいてあげるわよ。長い旅になりそうだもの、お金は大切にしないと!どう、貯金する?」
「>ええ、お願いしますわ」
「わかった。任せておいて!……………………気をつけて行くのよ。ポケモンは大事な友達。力を合わせてがんばれば、なんだってできるんだから!さっ、行ってらっしゃい!」
[^^]フォーナはお母さんに挨拶した!
「行ってまいりますわ!」
ただし、「お母さん銀行」は資金管理がずさんなことで有名である。

29番道路でヒビキが待っていた。
「お、来た来た!」
道路の上端から近づくと、ヒビキとマリルは標識の周りを1周してからこちらに来る。
「ビーナス!モンスターボールがあれば野生のポケモンを捕まえられるって知ってるか?ちょっと僕についておいで」
後について草むらに入ると、コラッタ♂Lv.2が飛び出してきた。ヒビキはマリル♂Lv.5を前に出す。このときの2匹はレベルのみ固定で、性別等はランダムになっている。マリルは体当たりし、コラッタは尻尾を振った。
「こうして体力を減らして、モンスターボールを投げれば……」
バッグの中のモンスターボールは20個!ヒビキはボールを投げ、コラッタを捕獲した。
「……とまあ、こんな感じ!もっと相手を弱らせたり眠らせたりすると、さらに捕まえやすくなるよ。後は自分でいろいろ工夫をしてみるといいね。これあげるから、やってみな!」
モンスターボールを5個もらった。
「じゃあ、またな!」
ヒビキは西へ歩いていった。進む方向は同じか。


さっそく捕獲に入る。使いそうなポケモンの特性と性格はベターなものを選ぶようにする。初捕獲はコラッタ♂Lv.4だ。今のところ、ニックネームはつけないでおく。主力のみ、姓名判断士を見つけたらつけることにしよう。続けてポッポ♂Lv.3、オタチ♀Lv.3を捕獲、46番道路でオニスズメ♂Lv.3を捕獲した。ボールの補充のため、ヨシノシティに向かう。
ポケモンセンターのパソコンから「誰かのパソコン」のポケモン預かりシステムに接続し、ボックスを整理する。タッチでポケモンを移動できるのは直感的でわかりやすい。ただし、DPtのように複数まとめての移動はできない。レポートにかかる時間が短かくなっているのはありがたい。
フレンドリィショップは店員が2人になり、取扱商品はモンスターボール、ヒールボール、エアメールが増えていた。モンスターボールを10個買い、プレミアボールを1個オマケしてもらった。
再び29番道路へ。ホーホーは煙幕で特性を調べ、不眠の♀Lv.2を捕獲した。46番道路でイシツブテ♀Lv.3を捕獲した

パーティー編成を考える。ノーマル2匹とノーマル・飛行3匹はそれぞれ1匹に絞りたい。ノーマルは使ったことのないオタチを選択。ノーマル・飛行は、オニスズメは青とファイアレッドで使っており、ポッポはまともな飛行技を覚えるのが遅いということで、特性と技が優秀なホーホーを選択した。両方とも進化すると金茶色になることだし。
結果、オタチ、ホーホー、イシツブテが手持ちに加わった。♀ばかりになってしまった。

メッキで終わるか本物になれるか、ビーナスの旅が始まった。

お小遣い1500円  ポケモン図鑑7匹(見つけた数9匹)  バッジ-個  プレイ時間3:57



INDEX 目次ワカバタウン29−46番道路−ヨシノシティ−30番道路ヨシノシティ−ワカバタウン/30−31番道路−キキョウシティ/32番道路−マダツボミの塔−キキョウジムSS

30−31番道路−キキョウシティ
ようやくポケウォーカーが使える。最初に本体と別紙の取説に目を通しておく。連れていくポケモンはコラッタ、お出かけするコースは「さわやか野原」にした。赤外線通信を始めると、ポケモンがポケウォーカーに吸い込まれた。液晶画面はドットが細かく、予想以上にきれいだ。ポケモンのグラフィックがDP準拠のようだが、HGSSのものが間に合わなかったのだろうか。歩数は少し遅れてカウントされる。20歩で1w(ワット)たまるようだ。

ソウルシルバーのほうも準備が整ったので、ポケウォーカー同士で通信してみる。イシツブテがやってきて少し遊び、カゴの実をもらった。
ダウジングをする(1回3w)。6つの草から1つを選ぶ。1回目で外れると遠近のヒントが出、もう1回選ぶことができる。なかなかうまくいかない。4回目の挑戦でやっと成功、クラボの実を見つけた。
ポケトレをする(1回10w)。4つの草の[!]マークを追いかけ、ポケモンを探す。捕獲方法は簡略化されている。HPを減らすには、先制攻撃する「攻撃」と、かわして反撃する「かわす」を使う。ニドラン♂が現れた。HPを2/4に減らしてボールを投げたが、逃げられてしまった。2回目はオタチ。今度はHPを1/4まで減らし、捕獲することができた。この時点では性別を含めステータスは確認できない。その後、ニドラン♂も捕獲した。

コラッタを帰す。絵日記の内容が微笑ましい。レベルが1上がり、ワット、ポケモン、道具が送られてきた。今度は「ざわざわ森」にお出かけする。捕獲したポケモンを確認したところ、オタチは♀Lv.5、ニドラン♂はLv.5で、出会った場所はポケウォーカーになっていた。

30番道路へ。草むらでキャタピー♂Lv.3を捕獲、トランセルを確認した。トレーナーが待ち伏せしているのが見える。野性ポケモンと戦い、フォーナ以外の3匹をLv.5まで上げておく。ホーホーが催眠術を覚えた。これで捕獲が楽になる。

「さっき負けてくやしいから、ポケモン探してるんだよ。でも、君弱そうだな……よしっ!勝負しようぜ!」
VS短パン小僧のゴロウ。この前勝負中だったトレーナーの1人だ。オタチはコラッタ♂Lv.4をひっかくで倒した。
賞金64円をもらい、「少しお母さんに送った」と表示された。後ほどお小遣いを確認したところ、48円増えていた。賞金の1/4が貯金されるようだ。やり取りは電子マネーだろうか。
「なぁ、もしよかったら電話番号教えてくれよ!ポケモン勝負がしたくなったら電話をするからさぁ」
「>まあ、構いませんわ」
「ポケモン勝負がしたくなったら、すぐ電話するからな!」
ゴロウをポケギアに登録した。とりあえず、どんどん登録していくことにしよう。もう1人も倒したが、番号は聞かれなかった。

31番道路に入る。草むらでマダツボミ♀Lv.3、イトマル♀Lv.3を捕獲した。催眠術の効果音がちょっと違う。マダツボミは黄色が薄く、マヨネーズにしか見えない。
「ここは暗闇の洞穴」
中に入ると洞穴内部の一枚絵が出た。よく見るとノコッチが紛れている。しかも時間帯によって位置が変わる。こんなところまで凝るか!その名のとおり真っ暗で、フラッシュがないと先に進むのは難しそうだ。
道なりに西へ進む。黒ぼんぐりを見つけた。木の実をくれるという、虫捕り少年のコウイチをポケギアに登録した。


町へのゲートを抜けようとしたとき、後ろからヒビキがやってきた。
「やっぱりビーナスだ!やるなー。いつの間にか追い抜かれちゃったよ!よし、そんなビーナスにいいものあげるよ!ほら!」
バトルレコーダーをもらった。
「バトルレコーダーはポケモン勝負の様子を記録しておけるんだよ!それじゃあ、僕は先に行くから!今度は抜かされないようにっと。マリル、おいで!」
ヒビキは駆けていった。

キキョウシティに到着。BGMに聞き覚えがある。ファイアレッド・リーフグリーン(以下、FRLGと略)のナナシマのものだ。これが元だったのか。灯篭に明かりがともる。家々は瓦葺・漆喰塗籠下見板張のゆかしい作りだ。風情がある。町の人が言うように、ポケモンセンターやフレンドリィショップの屋根は、周囲に馴染むよう控えめな色にされている。
「ここはキキョウシティ 懐かしい香りの町」
先ほど登録したコウイチから電話がかかってきたが、とりとめのない話だった。くるくる回るジャグラーは、かけらを木の実と交換してくれるそうだ。

ポケモンセンターで回復。黄色ということで、マダツボミを手持ちに加えた。ジェントルマンが言った。
「3年ほど前の話だよ。ロケット団という奴らがポケモンを使って悪いことばかりしてたのだよ。だが……必ず悪は滅びる!ある少年の活躍で解散させられたのだよ!」

「こーんにちはー!!ポケモンファンにはもうすっかりおなじみ、教えテレビからやってきた、ハジメお兄さんでーす!」
濃い顔をした白タンクトップの男は、FRLGのあの人だった。テーマ曲が流れないのが残念だ。
「今日はみんなからお兄さんがどんな風に見られてるのか、教えてもらっちゃおうかな?」
「>お断りしますわ」
「ま、まさかお兄さんに興味がないとか……?いやいや、そんなはずはない!君もいろいろと忙しいんだよね?ね?また今度、時間のあるときに答えてくれると嬉しいな。じゃあ、また!」
ポケモンだいすきクラブで入手できる合言葉を教えると、ポケモンのタマゴやボックスの壁紙がもらえる。
「……おや?そんな言葉を知ってるなんて、ただ者ではなさそうだね。君はトレーナーさんだったよな?じゃあ、僕がコネを使ってこのタマゴをあげちゃうから、大事に育ててよ!」
メリープのタマゴをもらった。何のタマゴか教えてくれるのか。壁紙は「さんびき」「ギザぴか」が増えた。

2階にはユニオンルーム等での外見を変更してくれる人がいた。選択肢は「エリートトレーナー」「ミニスカート」「マダム」「カウガール」の4つで、残念ながらお嬢様はなし。この中で一番合いそうなミニスカートにしてみた。


民家にマダツボミがほしいという少年がいた。新入りをあげてしまうわけにはいかないので、31番道路でもう1匹捕獲してくる。マダツボミ♂Lv.3と、コンタのブルブル(イワーク♂Lv.3)+キーの実を交換した。交換時のBGMのアレンジが駄目すぎる。
フレンドリィショップにはネットボール、トンネルメールがあった。毒消しを少し買っておく。

裏にふくよかな男がいる。話しかけると、彼は滑らかに回った。
「はーい。あなた、トレーナーですね。ジムリーダーにはかてましたかあ?」
「>まだ戦っていませんけど」
「そーですかー。それではべんきょーするですよ。では、ついてくるですよー」
立ち止まっては回転を繰り返し、大きな建物の前で止まった。
「ワタシ、ここのせんせー!あなた、ここでべんきょーするといいねー」
「ここはポケモン塾 ジョバンニ先生がなんでもポケモンのこと教えてくれる!」
中はおなじみのチュートリアルだ。ジョバンニ先生は話しかけるたびに回る。グループを作成してくれる人もいた。

お小遣い1356円  ポケモン図鑑12匹(見つけた数15匹)  バッジ0個  プレイ時間6:00



INDEX 目次ワカバタウン29−46番道路−ヨシノシティ−30番道路ヨシノシティ−ワカバタウン30−31番道路−キキョウシティ/32番道路−マダツボミの塔−キキョウジム/SS

32番道路−マダツボミの塔−キキョウジム
ユニオンルームに入り、ソウルシルバーと通信する。ポケモンじいさんの家からヨシノシティに戻ってきた時点でオープンしていたが、使うのは初めてになる。
まずは挨拶。ミニスカートのビーナスは落ち着いた色の制服だ。塾帰りのギンセイはバッグの中身をこぼしている。バージョン限定らしいイトマル♀Lv.3と、ギンセイのレディバ♂Lv.3を交換した。

ポケトレでコンパン♂Lv.6を捕獲した。捕獲したポケモンは3匹までしか持てない。ポケトレの効率のみを考えると、必要ワットがたまる都度消費するのがよい。短時間でワットを稼ぐ方法を考えねば。

町外れで黄ぼんぐりを見つけた。そのまま南に進み、32番道路に入る。この先はヒワダタウンだ。
「かーっ!!待たれいーっ!!」
「ポケモンジムには行ったのか?ポケモンジムに寄って、己とポケモンを鍛える。トレーナーの常識ではないか。行ってみなさい!」
おじさんに押し戻されてしまった。


「キキョウシティポケモンジム リーダー・ハヤト 華麗なる飛行ポケモン使い!」
古い町並みには似つかわしくない曲線を多用したデザインだ。さあ、初のジム戦だ!

……中はがらんとしている。柱は朱塗り、石の床にはついたてが置かれ、奥には入れない。木の台の上にアドバイザーの男が1人ぽつんと立っている。
「おーっす!未来のチャンピオン!ジムリーダーのハヤトに挑戦しに来たんだろう?だーい歓迎!……と言いたいところだが、ちょっと待った!この町にはマダツボミの塔という修行の場所があるんだ。そこの修行に耐えられるぐらいでないと、ジムに挑戦するなんてまだまだ早いだろうなあ。はっはっは!」
はっはっは!じゃない!いろいろと手順を踏まないといけないようだ。

池に架かる二連の太鼓橋を渡った先には、立派な三重塔があった。ムラサキ博士はお寺・お城が好きなのである。
「ここはマダツボミの塔 ポケモン修行を通じて迷いを断ち切りなされよ」
塔内部の一枚絵にはコラッタがいる(夜はゴース)。BGMが和風だ。左右にマダツボミの像がある。心柱がギシギシという音を立て、揺れている。高さ30mもの巨大なマダツボミが塔の心柱になったという言い伝えがあるそうだ。
最上階まで登ることができた者だけが素晴らしい技をもらえるとのこと。敵を倒しながら塔を登るというシチュエーションは、映画「死亡遊戯」を思わせる。異常に広い床面積は映画的なハッタリか。はしごを上る。

2階で坊主のチンネンと戦う。数珠はモンスターボールつき、手持ちはマダツボミ♂Lv.3 3匹だ。オタチはLv.7になり、電光石火を覚えた。はしごを上下し、1階でモクネン、2階でエイソウと戦う。手持ちは皆同じだ。
こまごまと道具が落ちている。歩いていると野性のゴースが現れた。今ダメージを与えられるのは、四半減されるマダツボミのつるのムチくらいしかない。やむなく逃げる。
3階に来た。マダツボミの像が無駄に多い。ソウネンとカクネンはマダツボミ♂Lv.6、カイネンはマダツボミ♂Lv.7とホーホー♂Lv.7だ。体当たりは威力が低い上に外れることがままあり、かなりてこずってしまった。早くまともな技がほしい。

柱の向こうに赤い髪が見える。アホげだ!彼は長老と向かい合っていた。
「そなたの実力、確かに偽りなし……約束したとおり、この技マシンを渡そう。だが……もうちいっとポケモンを労わるべきですぞ。そなたの戦い方はあまりにも厳しすぎる……ポケモンは戦いの道具などではないのです……」
アホげが振り返った。
「何を……」
……フン!偉そうに長老なんて名乗っているくせして、全然歯ごたえないじゃないか……当然だな。ポケモンに優しくとか、そんな甘いこと言ってる奴にオレが負けるわけがない。オレにとって大事なのは強くて勝てるポケモンだけ。それ以外のポケモンなんか、どうだっていいのさ」
アホげは穴抜けの紐を使い、姿を消した。なんなんだ!?


「よくぞここまでまいられた!このマダツボミの塔は、ポケモンと人が明るい未来を築けるか、修行で確かめる場所。そして、最後の試練はこの私。では、そなたとポケモンの絆、確かめさせてもらいますぞ!」

VS長老のコウセイ。ひげを蓄え、袈裟を着ている。手持ちは3匹、1匹目はマダツボミ♂Lv.7。ホーホーを出す。催眠術で眠らせて鳴き声で攻撃を下げ、体当たりで攻撃する。目を覚ましたマダツボミと削り合いになったが、ホーホーが押し勝った。
2匹目はホーホー♂Lv.10だ。特性・不眠で催眠術は効かず、鳴き声で攻撃を下げる。案の定向こうも催眠術が効かない。つつくが急所に当たり、こちらのホーホーが倒れた。イシツブテを出すが、眠らされ、攻撃を受ける。目を覚ましては体当たりし、ホーホーを倒した。
3匹目はマダツボミ♂Lv.7、フォーナに替えてつるのムチを受ける。睨みつけるで防御を下げると、マダツボミは特殊攻撃技もないだろうに成長で特攻を上げた。体当たりで倒す。
「ううむ、お見事」

「ふうむ……そなたの戦い方、実に無駄がない」
「長老様は無駄が多いですわね」
「それならハヤト殿とも互角に渡り合えるであろう。そして……そなたならば、これも使いこなせるであろう。フラッシュという名の技マシン、さあ、持っていきなされ!」
技マシン70「フラッシュ」をもらった。
「フラッシュを覚えさせれば、どれほど暗いところでも照らすことができますぞ。たとえば、マダツボミなどに覚えさせるがよいであろう……」
「そなたの旅が実り多いものでありますように」

「キキョウシティポケモンジム リーダー・ハヤト 華麗なる飛行ポケモン使い!」
フォーナ(ヒノアラシ♀Lv.9)、オタチ(♀Lv.8)、ホーホー(♀Lv.8)、イシツブテ(♀Lv.9)、マダツボミ(♀Lv.8)の5匹で挑む!
「おーっす!未来のチャンピオン!俺はトレーナーじゃないが、アドバイスはできるぜ!信じろよ!信じればチャンピオンも夢じゃない!」
「ポケモンリーグチャンピオン!……歌手デビュー→ミリオンヒット→贅沢三昧!!」
「そうか、聞いてくれるか!いいか!草タイプは飛行タイプと物凄く相性が悪い。要注意だぜ!」
BGMがダイナミックにアレンジされている。中は前に来たときと変わらず、ついたては置かれたままだ。

なんの気なしに木の台に乗ると、それは勢いよくせり上がった。木製の機械がカラクリパンクっぽい。木でできた足場が空中に浮かび、途中にジムトレーナーがいる。床は遥か下だ。それで何もなかったのか……
周りのガラスのブロックを渡ればトレーナーを避けられるが、そんなことをするわけがない!
「無意味な高さに驚いたか!(後略)
VS鳥使いのショウタ。オタチはオニスズメ♂Lv.9を電光石火で削り倒した。
「どんっ!……ほほう。こんなところで肩を押されてもよろけないとは、なかなか見上げた奴!(後略)
VS鳥使いのツバサ。殺す気か!ホーホーはポッポ♂Lv.7 2匹を催眠術で眠らせ、体当たりで倒した。Lv.9になり、ホーホーはつつくを覚えた。ジムトレーナー計2人を倒した。


ついにジムリーダーだ。俯瞰にもかかわらず、窓からは空しか見えない。空を映した裏の池ではなさそうだし、地表が霞むほどの高度にあるわけもなし、実際は窓ではなく、大型ディスプレイなのだろう。
「俺がキキョウシティジムリーダーのハヤト!世間では飛行タイプのポケモンなんか電撃でいちころ……そんなふうに馬鹿にする。俺はそれが許せない!大空を華麗に舞う鳥ポケモンの本当の凄さ、思い知らせてやるよ!」

VSジムリーダーのハヤト。イケメンだ!腕を素早く振り、ポケモンを放つ。最後が武藤敬司っぽい。
手持ちは2匹、1匹目はポッポ♂Lv.9だ。イシツブテを出す。ポッポはひたすら砂かけをし、命中率を下げてくる。最初は当っていた体当りも次第に当らなくなった。フォーナに替え、体当たりで倒す。2匹はLv.10になり、フォーナが火の粉を覚えた!
2匹目はピジョン♂Lv.13だ。
「ようやく風に乗ってきたところさ!」
「こちらも準備が整いましたわ。焼き加減はヴェリー・ウェルダンでよろしいかしら?」
フォーナは風起こしを受け、火の粉を放つ。ピジョンはHPがさほど減っていないにもかかわらず、羽休めで回復した。


……羽休めと火の粉が延々と繰り返される。「ピジョン」ではなく「チキン」だったか。ついにピジョンが火傷を負った。
「やだ!焦がしてしまいましたわ」
さらに急所が出、ピジョンのHPが半分を切った。
「まだまだ飛べるぞっ!」
羽休めと火の粉の後、ピジョンが風起こしを使い、互いにHPが残りわずかになった。オタチに替え、風起こしを受ける。電光石火で止めを刺し、オタチはLv.9になった……勝利だ!
「わかった……潔く地に降りるよ」

「……ちくしょう、父さんが大切にしていたポケモンが……だが、負けたものは仕方ない。ジムを突破した証として、ポケモンリーグ公認のジムバッジを持っていけよ!俺から君に送るのは、このウイングバッジだ!」
ウイングバッジをもらった。1つ目のジムバッジだ。
「そのバッジがあれば、人からもらったポケモンでも、Lv.20までのポケモンが言うことを聞くようになるだろう。さらに、秘伝技の岩砕きが使えるようにもなるんだ。そして、俺からはこの技マシンをあげよう」
技マシン51「羽休め」をもらった。
「技マシンを使えば、一瞬でポケモンに技を教えることができる!ただし使い捨てだから、よく考えて使わないとな。ちなみに、技マシン51の中には羽休めが入っている。これは最大体力の半分の量を回復させられる技だ!この先いろんな町にポケモンジムがあるから、有効に活用してくれ。次は……そうだな、ヒワダタウンにでも行ってみるといいかもな」
(前略)俺は最強の鳥使いになるため、ポケモンと己を鍛えるよ!」


「ひあっ!!」
台は絶叫マシン並みのスピードで急降下した。魂抜けそう……
「ナイスファイト!その調子で一気にポケモンチャンピオンだぜ!」
「……ポケモン……リーグ……チャンピオン………………」

ジムを出るとポケナビが鳴った。ウツギ博士からだ。
「もしもし、ビーナスちゃん!あれからさらにわかったことがあるんだ!詳しくは……言えないんだけど、やっぱりあのタマゴは君が持っていてほしい!僕の助手がキキョウのフレンドリィショップに行ってるはずだから、そこでタマゴを受け取ってよ! ピッ!
…………」
今度はお母さんからだ。
「もしもし、ビーナス。元気?今日お買い物に行ったら良さそうな道具を売ってたから、ビーナスのお金で買っちゃった!ゴメンね!でも、配達員さんにお願いしておいたから、近くのフレンドリィショップやデパートで受け取れるはずよ!きっと、あなたの役に立つわ。 ピッ!…………」
お母さん銀行、例に漏れず使い込んだか……

まずはポケモンセンターで回復。地下に下りるエスカレーターが開通していた。Wi-Fi通信が使えるようになったということだ。
フレンドリィショップへ。赤い服の配達員から、いい傷薬を受け取った。残高からすると600円で買ったようだ。定価は700円なので、少しお得ということになる。博士の助手もいる。
「ビーナスさん、お久しぶりです。ウツギ博士に頼まれて、あなたを待っていたんですよ。実はですね……あのポケモンのタマゴを育ててみてほしいんですよ!」
「>無理ですわ。今別のタマゴも抱えていますもの」
「えーっ!ここで断られるなんて思ってもみなかった!冗談ですよね?ウツギ博士が、どうしてもとお願いしてるんですよ?」

助手は放置して32番道路へ。
「かーっ!!待たれいーっ!!」
「ビーナスとはおぬしのことだな?おぬしを探しとる眼鏡の男がおったぞ。フレンドリィショップでおぬしを待っているだろう。行ってみなさい!」


「ビーナスさん、タマゴを持っていってくれますか?」
「>……仕方ないですわね」
タマゴをもらった。こちらは中身がわからない。
「あの後ウツギ博士に誰かから電話がありましてね、しばらく何かの話をしていたかと思ったら、突然博士が……「そういうことなら、やっぱりビーナスちゃんしかいない!」と叫んだんですよ。それで、とにかくこのタマゴを渡してきてくれ!と博士がおっしゃるので、こうして私が届けに来たというわけなんです」
「ポケモンのタマゴは、元気なポケモンのそばで、ある程度時間が経たないと生まれてこないようです。その点でも、ビーナスさんならピッタリだと思うんですよね。じゃあ、よろしく頼みますよ!」
助手は帰っていった。こちらも出る。

「あれま。そのタマゴは……!」
赤い振袖の舞妓はんが現れた。薄暮に浮かぶ白塗りの顔にちょっとビビる。
「ふんふん、なるほど……ポケモンじいはんからウツギはんへ、そしてウツギはんからあんさんへ。そうどすかあ……」
「それはほんまに大事なタマゴやさかいに、しっかり育てておくれやす。よろしおすな?ほな、頼んますえー」
舞妓はんは去っていった。何者だろう?タマゴのことをよく知っているようだが。

お小遣い4818円  ポケモン図鑑14匹(見つけた数19匹)  バッジ1個  プレイ時間9:06



INDEX 目次ワカバタウン29−46番道路−ヨシノシティ−30番道路ヨシノシティ−ワカバタウン30−31番道路−キキョウシティ32番道路−マダツボミの塔−キキョウジム/SS/

+ソウルシルバー
オープニング。ルギアの登場は満月から、最後は海中を進む。くねくねと泳ぐ様が妙にかわいらしい。
主人公は男の子を選択。服装は金銀のものよりもスマートな印象だ。名前はハートゴールドのほうが金星から取ったので、それならばとこちらは「ギンセイ」にした。「銀星」という家紋がある。頭に浮かんだのは、和物が好きなマジメ少年だった。ちなみに、銀星という天体は実在するが(ふたご座α星カストルの別称)、読みは「ぎんぼし」である。

ワカバタウン。自室のパソコンに来ていたメールの差出人は「コトネ」、内容は同じだった。名前は「音」繋がりなのだろうか。コトネはヒビキと同じくマリルを連れている。登場時のBGMはトーンが違う。
ウツギポケモン研究所へ。チコリータはプラチナで使い、ヒノアラシはハートゴールドで選んだ。必然的にワニノコとなる。ニックネームのテーマは「家紋」と決め、ワニノコ♂に「ウリュウ」(雨龍)とつけた。慎重な性格だ。お母さんからポケギアをもらい、町を出る。

29番道路でポッポ、オタチ、46番道路でコラッタ、イシツブテを確認した。ウリュウはLv.6になり、水鉄砲を覚えた。タイプ一致が嬉しい。個体値は攻撃が31、HP・防御・特攻・特防がまあまあ、素早さが低い。
ヨシノシティで案内じいさんからランニングシューズ、ポケギアのマップをもらう。

30番道路でビードル、コクーン、レディバを確認。おじさんの家を無視せず訪ね、ぼんぐりケースをもらう。
「ポケモンじいさんの家と間違えて来る人ばかりなのに、君はわざわざおじさんを訪ねてきてくれたんだよな?なんて優しいんだー!よし!君はもうぼんぐりを持っとるか?ぼんぐりというのは(中略)とても便利なものなのだよ。おじさん嬉しいから、君にこれをプレゼントするよ!」
ポケモンじいさんの家で不思議なタマゴとポケモン図鑑をもらう。主人公♂は高さ1.50m・重さ40.0kgで、12歳の平均をやや下回っている。主人公♀よりも0.02m低く、1.0kg軽い。並ぶと帽子のせいでより小さく見えるだろう。

VS少年。手持ちはチコリータ♂Lv.5、鳴き声ばかり使うので勝負が長引いてしまう。倒してウリュウはLv.7になった。
ちなみに負けた場合。
「……フン!時間の無駄だったか」
お小遣いは減らず、ポケモンは全回復する。少年は賞金を取らない上に、わざわざ回復してくれるのだ。「強敵が育つのを楽しみにしている」つもりなのかもしれない。

研究所へ。コトネは少年のことを「真っ赤な髪の男の子」と言った。ヒビキは「真っ赤な髪をした奴」と言い、性別には触れていない。警官には、彼の名前は「オサレヘア」だと答えておいた。

お母さんには言わずに旅に出る。29番道路。主人公が遠巻きに見守る中、コトネは草むらでマリオのごとくジャンプを繰り返すが、何も出てこない。主人公を連れた再挑戦でコラッタが現れた。
捕獲するのは必要最低限、使うのはハートゴールドで使わなかったものにする。コラッタ♀Lv.2、ポッポ♀Lv.2が手持ちに加わった。46番道路でイシツブテ♀Lv.3を捕獲した。

ポケウォーカーはイシツブテと「さわやか野原」にお出かけ。ポケウォーカー同士の通信で眠気覚ましをもらい、ダウジングで麻痺治しを見つけ、ポケトレでポッポ♂Lv.5、ニドラン♂Lv.5を捕獲した。

30番道路でビードル♂Lv.3、レディバ♂Lv.3を捕獲、コクーンを確認した。ビードルを手持ちに加える。レベル上げ後、トレーナーと戦う。
突然、お母さんから電話が!!渋々出る。
「もしもし…………ギンセイ?ウツギ博士から聞いたわ。旅に出るって……お母さんに一言言ってほしかったわ……お金とかってどうするの?お母さん、貯金しておく?」
「>貯金しない」
「じゃあ、貯金しないわね。ギンセイ!がんばるのよ!お母さん、応援してるから! ピッ!…………」
お母さんは寂しそうだ。ギンセイは反抗期なのか。

31番道路を通り、ゲートでコトネからバトルレコーダーをもらう。
キキョウシティに到着。ジョバンニ先生は「>はい」と答えると移動しない。その場合、塾はずっと自習なのだろうか?

ユニオンルームに入り、ハートゴールドと通信。レディバ♂Lv.3と、ビーナスのイトマル♀Lv.3を交換した。せっかくのジョウトのポケモンということで、イトマルを同タイプのビードルと交代で手持ちに加える。
ポケトレでドードー♀Lv.8を捕獲した。

マダツボミの塔へ直行。ハートゴールドのほうほど技が偏っていないので、まだ楽だ。1匹少ない分、経験値も集中する。ポッポが風起こしを覚えたのは大きい。
オサレヘアが去った後、長老と戦う。幸いなことにホーホーの催眠術が一度も当らず、苦戦はしなかった。

キキョウジム戦。ウリュウ(ワニノコ♂Lv.10)、コラッタ(♀Lv.9)、ポッポ(♀Lv.9)、イトマル(♀Lv.9)の4匹で挑む。
VSハヤト。ハートゴールドのときが嘘のようにガンガン攻撃してくる!!チキンとか言ってごめんなさ……

ギンセイの手元には戦えるポケモンがいない!ギンセイは賞金として80円支払った… … … …ギンセイは目の前が真っ白になった!疲れて動けなくなった瀕死のポケモンたちをかばいながら、ギンセイは急いでポケモンセンターに戻るのであった。
「まずはポケモンを回復させましょう」
「みんな元気になりましたよ!ポケモンの体力、HPがなくなってきたら、こまめにここに来てくださいね。少しでも遠いところへお出かけになるときは、フレンドリィショップで傷薬を買っておくのがお勧めです。それでは、がんばってください!」

……リセット。
ピジョンに対し、イトマルが怖い顔で素早さを下げ、コラッタが尻尾を振るで防御を下げ、ウリュウが引っかき、辛うじて倒した。3匹瀕死の中、ウリュウはLv.11になった。いったい何が足りないんだ……

お小遣い6324円  ポケモン図鑑9匹(見つけた数17匹)  バッジ1個  プレイ時間4:09

INDEX 目次ワカバタウン29−46番道路−ヨシノシティ−30番道路ヨシノシティ−ワカバタウン30−31番道路−キキョウシティ32番道路−マダツボミの塔−キキョウジムSS