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P‐LOG エメラルド編

#33
流星の滝の入口に着きました。ソライシ博士はマグマ団といっしょにここに来ているはずです。

岩山に口をあけた小さな横穴を抜けると、そこは入口からは想像できないほどの広大な空間を持った鍾乳洞でした。つり橋を渡ると、奥のほうに轟音とともに流れ落ちる大きな滝が目に入りました。流星の滝です。あたりには多数のズバットが生息しているようです。
眼下の岩場に人影が三つ確認できました。反響する水音にまぎれて慎重に間合いを詰めます。白衣を着た人がソライシ博士、ロープウェイ乗り場でも見かけたのと同じ赤いフード姿の男たちがマグマ団のようです。ちょうど空腹だったのか、突然野生のズバットがワタシに襲いかかってきました。
「ウヒョヒョ…!この隕石があればエントツ山のあいつが…ウヒョ?」
「あっち行ってよ、もうっ!!……あ、気づかれた?」
「誰だか知らないが、マグマ団の邪魔をする気なら容赦しないぜ!」
ヘンな笑い方の男がモンスターボールを取り出し、ワタシも応戦する構えを取りました。

「待てっ!マグマ団!世界をおまえらの思い通りに出来るなんて大間違いだ!」
下流側から突如現れたのは、部下を引き連れたアクア団のリーダー、アオギリでした。
「ウヒョヒョ…!アクア団までやって来たのかよ!いちいち相手をしてやるのも面倒だな…まあいいや!隕石は手に入れたし、さっさとエントツ山に行くか!ウヒョヒョ!あばよ!間抜けなアクア団!」
マグマ団の男たちは走り去っていきました。

「おまえとは確か…カイナの博物館でも会ったが」
「ワタシの名前はハカセよ」
「そうか、ハカセというのか。あのときはマグマ団の下っ端だと思ったんだが」
「そう?ワタシもあなたたちのこと、タダのコソドロだと思ったけど?」
「ふん…おかしな奴だな…マグマ団というのは陸地を増やすなどといっては破壊活動を繰り返す危険な集団だ!海を愛する我々アクア団の宿敵なのだよ!」
「フ…ワタシにだってわかるわ」
「陸を増やすだの海を増やすだのって、
どっちも馬鹿げてるってことくらいね!」

アオギリは鋭い目でワタシをにらみつけ、場は一瞬緊張感に包まれました。

「アオギリ様、マグマ団を追いかけないと…」
「そうだな!マグマ団の奴ら、エントツ山で何をしでかすかわからない!ハカセ…おまえもアクア団には用心するんだな。では、さらばだ!」
アオギリたちアクア団はマグマ団を追って洞窟の外へ出て行きました。あとに残されたのはソライシ博士とワタシだけです。
「僕、ソライシ…マグマ団に頼まれてここまで案内してきたんだけど、だまされて隕石取られちゃったよ…おまけにアクア団っていう似たような連中まで現れて、もう何がなんだか…」
「安心してください。隕石はワタシがきっと取り戻します!」
「それにしてもマグマ団は隕石なんか持っていって、エントツ山で何するつもりなんだろう…?」

周囲を調べてみたところ、月の石が見つかりました。野性ポケモンはズバットがほとんどですが、ソルロックも時々出てきます。Lv.14のものをゲットしました。洞窟を下っていくと115番道路に出ました。何人かのトレーナーとのバトルでトッド(キノココ♂)がLv.25になりました。

カナズミシティのポケモンセンターでひと休みしたあとマッハ自転車を走らせ、カナシダトンネルからシダケ、キンセツを通ってカイナシティにやって来ました。市場で買出しです。砂浜で久しぶりにハギ老人に再会しました。元気そうで何よりです。
エントツ山でのバトルに備え、さっきで買ったばかりの技マシン10「目覚めるパワー」を使います。キラリン(アチャモ♂)とピカ(ピチュー♂)に覚えさせました。きっと役に立つときが来るはずです。
ワタシはいつでも戦えるようにモンスターボールを1個ずつ確認し、ロープウェイ乗り場へと急ぎました。

おこづかい064282円  プレイ時間041:40  ポケモン図鑑045匹  バッジ3個
ゲットしたポケモン/ソルロック



#34
ロープウェイ乗り場の入口をふさいでいたマグマ団員はいなくなっていました。
「上りロープウェイ、まもなく出発です。ご利用になられますか?」
「は〜い、乗りまーす!」
「ではこちらにどうぞ!」
ワタシはゴンドラに飛び乗りました。山頂に近づくにしたがって降灰の量が増えていきます。

エントツ山の山頂は火山灰がひどく降りしきっています。すでにあちらこちらでマグマ団とアクア団の小競り合いが始まっていました。アクア団のほうがやや劣勢のようで、アオギリはマグマ団員3人に取り囲まれていました。
「俺たちの邪魔をするな!あいつを復活させるのは、みんなのためにやってることなんだ!」
「ムムム、ハカセ!ここにも現れたか!ほら!マグマ団の連中が何をたくらんでいるのか見てみろ!奴らは奪った隕石のパワーを火山に流し込もうとしているんだ!そんなことをしたら火山が大噴火するじゃないか!」
「大噴火!?それは本当なの?」
隕石の力で火山を噴火させるというのはにわかには信じられませんが、いずれにせよマグマ団の行動を阻止せねばなりません。ワタシは火口へと急ぎました。

「俺らマグマ団はみんなのためにがんばってるんだ!だってあいつの力で大地が増えれば、みんなも住むところが増えてうれしいだろ?」
「陸地が増えてくれたら大きなマイホームだって持てるわ!溶岩の上に引越しするのよ!」
行動原理がよくわかりません…マグマ団のズバットLv.20とドンメルLv.20はピカとミリア(マッスグマ♀)を出して一撃で倒しました。ピカはLv.25になりました。

「ウヒョヒョ!おまえ、ここまで来たのか!だけど遅かったぜ、流星の滝で見つけた隕石はリーダーに渡したからな!」
ドンメルLv.18とLv.22、ポチエナLv.20、ズバットLv.22と数は多かったのですが、こちらはピカ、ジョシュ(チルット♂)、エレナ(グラエナ♀)、ミリアを出し、手早く片付けました。エレナがLv.25になりました。
「リーダー!早く!隕石のパワーをあいつに!ウヒョヒョ…!」

煮えたぎる溶岩から発せられる強烈な熱気のせいで空気がゆらめいています。火口のへりには怪しげな機械が置かれ、その前には細身で長身の男が立っていました。髪は総髪で赤いコートを着ています。

「隕石に秘められた力、この装置で増幅すればたちまちのうちにエントツ山の火山活動は活発になる…そのエネルギーが火口の奥深くに働きかけ、そして、フフフ……ん?誰だ、おまえは」
「あなたがマグマ団のリーダーね。今すぐその機械を止めなさい!」
「最近アクア団の活動を邪魔する子供がいるとアオギリの奴がぼやいていたが、それはおまえのことか…フン!我々マグマ団の邪魔もしてくれようって訳だな!」
「そうかもね」
「いいか?生き物は陸地に上がり、進化を繰り返してきた。そう、大地こそがすべてなのだ!だから、我々マグマ団は大地を増やすことで人とポケモンの発展を目指す!そのために必要なのがこの山に眠るあいつ……」
「答えて!『あいつ』って、いったい何のこと!?」
「おっと!そんなことまでおまえが知る必要はなかったな。そんなことより我々の邪魔をしたらどうなるか、おまえにわからせてやろう!」

マグマ団リーダーが最初に繰り出してきたのはグラエナLv.24です。ワタシはミリアを出して頭突きを仕掛けましたが、グラエナの連続の砂かけのせいで次第にこちらの攻撃が外れだし、逆に噛みつく攻撃でHPを削られ始めました。
ワタシはミリアを戻してキラリンを出し、噛みつく攻撃を受けながらも火の粉でグラエナをあと一歩のところまで追い詰めました。相手がいい傷薬で回復させている間にこちらも回復させ、火の粉と噛みつくの応酬の末に、キラリンの目覚めるパワー格闘がグラエナにとどめを刺しました。キラリンとミリアはLv.25になりました。

次に出た彼の主力と思しきバクーダLv.25はピカの波乗り一撃で沈めました。
最後のズバットLv.24にはエレナを出して秘密の力で大ダメージを与え、いい傷薬で回復している隙に遠吠えで攻撃を高めます。二度目の秘密の力でズバットを撃墜しました。

「何!?このマツブサともあろうものが油断したか!?まあいい、この場はひとまずあきらめよう…だが、マグマ団の活動はこれで終わった訳ではないのだ!フフフ…隕石など使わなくともあの珠が手に入れば、フフフ……」
マツブサは一瞬目を離した隙に姿を消しました。
「ハカセ…助かったよ。おまえのおかげでマグマ団の破壊活動を防ぐことができた。だがおまえは…どちらの味方なんだ……」
「まだわかってないようね。どっちも敵に決まってるじゃない」
「まあいい、我々は引き続きマグマ団を追いかけるとしよう!ハカセ、おまえとはまたどこかで会うことになりそうだな…」
アオギリはそう言い残すと、部下を引き連れ、去っていきました。

おこづかい067962円  プレイ時間043:13  ポケモン図鑑045匹  バッジ3個
ゲットしたポケモン/なし



#35
ここのところのシリアスな展開の連続でワタシはもうヘトヘトです…
とりあえず取り戻した隕石を持ってハジツゲタウンに行き、ソライシ博士に隕石を渡してお礼に技マシン27「恩返し」をいただきました。

ロープウェイに乗ってエントツ山山頂にやってきました。
「エントツ山名物、フエンせんべいひとつ200円!買っておいきよ」
「へぇー、名物かぁ。じゃあ、ひとつください!」
「どうもありがとね」
人の顔ほどの大きさのあるノリつきの濃い口しょうゆせんべいでした。こうばしい香りが食欲をそそります。せんべいをかじりつつ、デコボコ山道を下ってフエンタウンに向かいます。途中、草むらでバネブーLv.20をゲットしました。

逃げていったはずのマグマ団員がなぜかひとりだけ、ぽつんと立っていました。
「(バリッ)…はひ、ひてふんでふか?」
「うわっ!?…なんだおまえ!俺が、こんな、ところで、何を、してるか、なんて、おまえにゃカンケー、な・い・だ・ろ・が!」
(ボリボリ…)なんかしゃべり方に無理があるなぁ…
「(ゴクン)いっけぇー、ミリアーッ!」
マグマ団のポチエナLv.22とドンメルLv.22をあっさり片付けました。
「うぐぐ…早く、アジトに、逃げ込めば、よかった……わかったわかった!君が強いのは認めてやるよ!」
あ、急に普通になった。途中であきらめたのね…
「俺のことは気にせず好きなところに行きな!」
はいはい……

「こんなデコボコしたところ、自転車で上手に登っていく人もいるのよ!」
なるほど、自転車に乗っているトライアスリートもいますね。マッハでは無理でしたが、ダート自転車でなら登れるようです。

『ここはフエンタウン ポケセン温泉よいところ』
フエンタウンに到着しました。ポケモンセンターでみんなを回復させます。
「ほっほっほ!お若いの、ここから温泉に行けますぞ!ポケモンがここで休むのなら、人も温泉でゆっくりしませんと!」
そういえば、奥に温泉マークののれんがかかってますね。さすがは温泉町、ポケモンセンターも温泉完備というわけです。ちょっとのぞいてみると、そこは露天風呂になっていました。いちおう外からは見えないように石積みの塀で囲まれています。
でも、ヘンなおじいちゃんがよじ登ろうとしてるし…
「ええーいっ!!」
ワタシは思いきって服を脱ぎ、湯船に飛び込みました。
「ふーっ、キモチいい…カイナ市場で水着買っといてよかったぁ……」
人が落ちたようなドスンという音がお風呂場に響き渡りました。

「この温泉は…神経痛、筋肉痛、それから恋愛の悩み、お金もうけなどに効果的なんだとさ…」
「温泉にポケモンを入れると電気風呂やあわ風呂、はたまた溶岩風呂になってすごそうだわ」
ふーん…
「ピチュッ!」
「ピカ!あなた、いつの間に…ってまさか」
「ピーチュ―――ッ!!!」 ビリビリビリビリッ!!
「ふぎゃあぁぁぁ―――!!!!」


おこづかい070802円  プレイ時間044:22  ポケモン図鑑046匹  バッジ3個
ゲットしたポケモン/バネブー



#36
温泉に入って疲れもとれたし、いよいよフエンジムに挑戦です!
『フエンタウンポケモンジム リーダー・アスナ やけどしそうな情熱の人』
今回のジム戦のメンバーは、キラリン(アチャモ♂、Lv.25)、エレナ(グラエナ♀、Lv.25)、ミリア(マッスグマ♀、Lv.25)、トッド(キノココ♂、Lv.25)、ピカ(ピチュー♂、Lv.25)、ジョシュ(チルット♂、Lv.25)の6匹です。トッドとジョシュには交代で学習装置を持たせることにします。

ドアが開くと、中からもわっと湯気があふれ出してきました。ジムの中は湯気が立ち込めていて、あまり見通しがききません。
「元気しとぉや!!チャンピオンを目指すハカセ!!フエンタウンジムのリーダー、アスナは炎タイプの使い手だ!ポケモンに対する情熱は火山よりも激しくあちィ!うっかり近づくとやけどするから、水で冷やしながらきばってこーな!!」
おじさんの視線の先に目をやると、こちらからそう遠くないところにぼんやりと人影が見えました。
あれがジムリーダーのアスナ…
段差があってこちらからは登れないので、回り道をすることになります。通路の脇のところどころには丸い大きな穴があり、湯気がふきだしています。通路はすぐに行き止まりになっていました。先に進むには、どうやらこの穴に入るしかなさそうです。

思いきって飛び込んでみると、無事地下に降りることができました。降りたところも上と同じような感じで、湯気で視界が悪いです。通路を慎重に進むと、突然別の穴から男が飛び出してきました。
「見よ、この燃えさかる炎を!俺の勝利を予言しているのだ!」
マグマッグLv.22二匹はエレナの秘密の力で一撃でした。もう一度さっき降りてきたところに乗ると、上に打ち上げられてもとの場所に戻ることができました。なかなかスリル満点なエレベーターです。
しかも当たり外れがあって、昇ったり降りたり、進んだり戻ったりとなかなか前に進めません。穴から飛び出してくるジムトレーナーの相手をしているうちに、トッドとジョシュがLv.26になりました。

穴から飛び出すと、そこにはワタシと同い年ぐらいの女の子が立っていました。彼女はルーズなローライズのブルージーンズにタイトな黒のショートトップを合わせていて、どこにでもいそうな普通の女の子といった感じです。高い位置で束ねた赤い髪の先端が燃えさかる炎のように広がっているのが印象的でした。

「ようこそ……じゃなくて、よくぞここまで来たものだな!私はここのジムリーダーをつとめさせていただく……じゃなくて、ジムリーダーを任されたアスナだ!」
彼女は緊張で顔を真っ赤にして、しゃべっていました。
「くう…ジムリーダーに成りたてだからって、油断などしないことだ!おじいちゃん譲りの才能と、この土地で磨き上げたホットな技、あなたに見せてやる!」
アスナはドンメルLv.24を、ワタシはピカを繰り出しました。
「油断なんかするもんですか!ピカ、波乗りよ!!」
巻き起こった大波がドンメルを一気に押し流し、ピカはLv.26になりました。次のマグマッグLv.24にはエレナの秘密の力で大ダメージを与え、すごい傷薬で回復させている隙に遠吠えで攻撃を高めて、二度目の秘密の力で決めました。バクーダLv.26もピカの波乗りの一撃で片付けました。

アスナが最後に出してきたのはコータスLv.29です。ワタシはジョシュを出して、先制の歌うで眠らせました。トッドに交代し、宿木の種を植えつけて逃げようとしたところで目を覚まされ、トッドはオーバーヒートをくらって倒れました。しかも、コータスは持っていた白いハーブで下がった特攻を回復させてきました。再びジョシュを出しましたが、歌うが外れ、オーバーヒートで返り討ちにあいました。
「頼む、ミリア!」
ミリアの頭突きとコータスののしかかりの激しい応酬の果てに、わずかに残ったコータスのHPをトッドの宿木の種が吸い尽くし、勝敗が決しました。背中の燃焼炉が弱々しくまたたき、アスナのコータスはフィールドに崩れ落ちました。ミリアはLv.26になりました。

そのとき、突然ピカの体が光を放ちはじめました。
「ピカ!あなた…!」
ピカの全身を包む光は次第に輝きを増し、それが頂点に達するとぱあっと弾け、中から濃い黄色のやわらかそうな毛並みと赤くて丸いほっぺのポケモンが姿を現しました。彼はワタシを見つめ、まるで自己紹介でもするかのように一声鳴きました。
「ピカチュウ!」
ピカはピチューからピカチュウに進化したのです。彼は電気ショックのかわりに10万ボルトを覚えました。
「おめでとう、ピカぁ!」
「チャア〜!」

「くう…肩に力入っちゃって……あたし…ジムリーダーに成りたてだからって、ちょっと無理していたのかな……やっぱ自分らしくでないと、いっしょに戦ってくれるポケモンも困っちゃうよね!」
「自分らしく…うん、ワタシもそれがいちばんだと思うな!」
賞金2900円とヒートバッジ、そして技マシン50「オーバーヒート」をいただきました。アスナとポケナビの番号を交換しました。
「あなたの強さ、誰かを思い出させるのよね……」
「えっ?」
「そうだ!トウカシティのジムリーダー、センリさんに似ているんだ!」

パパに?それってちょっと照れるような、イヤなような、ヘンな感じ……
パパ、言ってた…もしワタシがバッジを4つ集められたら、そのときは勝負するって。いまワタシの手には4つのバッジがある。ついにパパと戦うんだ!
…でも、パパとバトルなんてしたことないし…ワタシがポケモントレーナーとしてマサラを旅立ったころには、もうパパとは別々に暮らしてたもの。ワタシ、パパとどんなふうに戦えばいいんだろう?どんなふうに……
ふと、さっきのアスナとのやりとりが脳裏をよぎりました。

「自分らしく…か。やっぱりそれがいちばんだよね!」
アスナもにこやかにうなずきました。ワタシは足どりも軽く、フエンジムを後にしました。

おこづかい079926円  プレイ時間045:37  ポケモン図鑑047匹  バッジ4個
ゲットしたポケモン/ピカチュウ(ピチューより進化)

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