P‐LOG エメラルド編
#73 |
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間に合ったようね…ヤツはどこに……
「…待つんだ!」
「アオギリ!!」
「ふふふ…やはりお前だったか。どうだ、見てみろ!超古代ポケモン・カイオーガが静かに眠る美しい姿を!」
「カイオーガ…それがこのポケモンの名前なのね」
「俺はこの日が来るのを長い間待っていた……それにしても、まさかここまで食いついてくるとはな!だが、それももう終わり。俺の目的達成のため、お前にはここで消えてもらう!」
「負けるわけにはいかない!いまこそあなたの野望のついえるときよ!」
アオギリはグラエナLv.41を、ワタシはキラリン(アチャモ♂)を出しました。キラリンは威張るで混乱させられた上に突進をくらい、大ダメージを受けました。それでもなんとか混乱が解けて日本晴れをし、突進をかわして大文字でグラエナを倒しました。
次のクロバットLv.41はピカ(ピカチュウ♂)の先制の10万ボルト一撃で撃墜しました。
最後のサメハダーLv.43にはジョシュ(チルタリス♂)を出しました。切り裂く攻撃を受けながらも放った、ジョシュの竜の息吹がサメハダーの急所をとらえました。追い詰められたアオギリはいい傷薬を使いましたが、それもHPを補うには至りません。とどめの竜の息吹をくらい、サメハダーは沈黙しました。キラリンとピカはLv.39に、ジョシュはLv.38になりました。
「何っ!?お前ごときに俺が…?フフフ…さすが、というべきか…お前のその力は認めよう!だが…!俺にはこれがある!」
アオギリが無造作にポケットから取り出したのは、送り火山で奪われた紅色の珠です。
「…!やめなさい、アオギリ!!」
「この紅色の珠があれば、カイオーガを…」
「ジョシュ、みねう…」
こちらの攻撃が届くよりも一瞬早く、珠は強烈な赤い光を放ち始めました。ジョシュは弾き飛ばされ、あたりに立ち込めていたモヤが急速に晴れていきます。灰色だったカイオーガの体が青く変わり、湖がその心臓の拍動を受けてさざめきました。その波動は次第に強さを増し、ついには洞窟全体が揺れ始めました
胸を氷に貫かれたような寒気がワタシを襲いました。カイオーガは鋭い歯をむき出し、こちらにじりじりと迫ってきたのです。突然、爆発したかのように湖の水が激しく噴き上げ、ワタシは思わず手で顔を覆いました。
ザァーッというシャワーの音が止み、静寂が戻りました。おそるおそる手を下ろすと、すでにそこにはカイオーガの姿はありませんでした。ワタシは全身から力が抜け、その場に座り込んでしまいました。
「……!?俺は何もしていないのに、なぜ紅色の珠が…?カイオーガはどこへ消えた?」
「…止められなかった……なぜ!?ワタシの、ワタシの力が足りなかったというの…!」
静けさの中に呼び出し音が鳴り響き、アオギリは通信機を取り出しました。
「外にいる団員からの連絡か。どうした…?ふうむ…大雨が降っている……そうだろう…それこそが我々アクア団の目的、海を増やすためにカイオーガを目覚めさせた理由なのだからな」
「何だと!予想以上の雨で、このままでは我々も危険だと?そんな馬鹿な……とにかく様子を見ているんだ!」
「おかしい…紅色の珠でカイオーガが目覚める、そしてコントロールできるはず……なのに…どうして…カイオーガはいなくなった!?なぜなんだ!?」
靴音に気づいて視線を向けると、そこに立っていたのはマツブサとマグマ団員でした。
「なんてことだ……アオギリよ…お前らもカイオーガを目覚めさせてしまったな!このまま永遠に大雨が降り続けたら、世界は一体どうなる!すべての大地は水の底に沈むぞ…」
「な、何だと!?勝手なことを言わないでくれ!お前らマグマ団こそ、グラードンを怒らせてしまったじゃないか!俺はこの紅色の珠さえあれば、カイオーガをコントロールできるはず…できるはずなんだ……」
「とにかく、今はここで言い争いをしている暇はない!外に出て確かめるといい!目の前に広がっているのが、我々の望んだ世界かどうか!」
「マツブサ…」
「ハカセ…お前も早く外に出るんだ!」
マツブサの言うままについていくと、上陸口の砂浜にはかいえん1号とよく似た潜水艇が泊められていました。船体には「プロトタイプ」という文字がありました。クスノキさんのところから奪った、いや、きっと借りたものなのでしょう。マツブサが操縦席に着き、アオギリとワタシが乗り込むと潜水艇は洞窟を抜け、急速浮上を始めました。
空は不気味な黒い雲に覆い尽くされ、雷鳴がとどろき、叩きつけるような激しい雨が降り注いでいます。かと思えば、突然雲が消し飛んで異様なほどに青い空が現れ、ギラギラと照りつける太陽と吹き付ける熱風が周囲の水分を奪っていきます。世界の終わりとは、まさにこのような光景をいうのでしょう。
「何だ…このひどい有様は…?俺は…とんでもない間違いを……俺は…ただ…」
「わかったか、アオギリ!お前の…いや、我々のしたことがどれほど愚かだったのか……とにかく急ぐんだ!これ以上ひどくならぬうちに何とかしないとな!」
「マツブサ、あなたは…」
「ハカセ、何も言うな。私にアオギリを責める資格がないことはわかっている…こんなことになった以上、もう人間の力ではどうすることもできないだろう。しかし、だからといって黙って見ているわけにもいかない。この後始末をつけるのは私とアオギリの役目…か…」
「それにしても…超古代ポケモン…なんというパワーだ。すべてのバランスが崩れたぞ…」
マツブサとアオギリは潜水艇に戻り、再び潜航を始めました。
鳥ポケモンがこちらに近づいてくるのが目に入りました。大型のエアームド、ダイゴさんです。
「ハカセちゃん!」
「ダイゴさん…」
「これはいったい…?」
「……ダイゴさん!ワタシ…!」
彼は落ち着かせるようにワタシの両肩に手を置き、うなずきました。
「…ひどいな。さっきは激しい日照りだったのに、また大雨が降り始めている。このままではホウエン地方…いや、世界中が沈む!この雨を降らせている雲はルネの上空を中心に広がっているのか……いったいあそこで何が起きている!?ここであれこれ考えるより、ルネに行けばわかるか…」
「ルネシティ…」
「ハカセちゃん…君が何をするつもりかわからないけど、無理だけはするなよ」
「…はい!」
「…じゃあ、僕はルネに行くから」
彼はそう言うとエアームドに飛び乗り、荒れ狂う空へと消えていきました。
ありがとう、ダイゴさん…
ワタシはあきらめない…最後まで!
おこづかい445087円 プレイ時間095:32 ポケモン図鑑076匹 バッジ7個
ゲットしたポケモン/なし
#74 |
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ポケナビのマップが示す方向には巨大な白い岩山しかありません。そのまわりをぐるりと回ってみましたが、上陸できそうな場所は見つかりませんでした。
「この白くそびえる岩山がルネシティなんだぜー!」
キバニアLv.31×2匹とキャモメL31はテンペスト(アブソル♀)、ブラースト(アブソル♂)、キラリンで次々と倒しました。
「ルネシティの入り口が見つからん!どこにあるんだ?」
「いいから、どこか安全なところへ避難して!」
海上に進入路はない…考えられることは一つ。その入り口は……海中にある!
ワタシは空を飛ぶを使い、ミナモシティのポケモンセンターにやってきました。場合によってはグラードンやカイオーガとも戦うことになるかもしれません。不測の事態に備え、装備を整えます。
みんなの回復はこれでよし、と…そうだ、ユウキくんはどうしてるんだろう……まさか、まだあそこに!?
急いでミナモデパートに向かいます。
土砂降りの雨が横殴りに叩きつけるなか、ユウキくんは以前とかわらず、デパート入口の柱にもたれかかっていました。
「ユウキくん!」
服や荷物はずぶぬれです。彼は力のない目でちらりとワタシを見ました。
「聞いて!伝説の超古代ポケモン、グラードンとカイオーガが暴走してしまったの。この異常気象もそれが原因なのよ。このままじゃ世界はメチャクチャになってしまうわ!…とにかく、ここにいるのは危険よ。早く遠くへ避難し…」
「どっちがうまくポケモン育てているか、勝負してやろうか?」
ワタシの言葉をさえぎるように、そう言い放ちました。
「……なに言ってるの!?いい加減にしてよ!!だから早く…」
「なんだよ、自信がないのかよ」
彼はその場にどっかりと腰をおろしてしまいました。ワタシがはいと言うまで一歩も引かない構えです。
「うん…わかった……あなたがそれで納得してくれるのなら」
ワタシの答えを聞いたユウキくんは満面の笑みを浮かべました。本当によろこびを抑えきれないといった表情です。彼のこんな笑顔は見たことがありません。
「ただし!…約束して。ワタシが勝ったら、あなたはすぐにここを離れるって」
「まあ、オレがハカセに負けるわけないんだけど」
雲が晴れ、太陽が顔を出しました。
ユウキくんのポケモンは4匹、まず繰り出してきたのはトロピウスLv.31です。ワタシはテンペストを出し、つばめ返しで一気に相手をダウン寸前にまで追い込みます。反撃のマジカルリーフのダメージも微々たるもの、とどめのつばめ返しでトロピウスを落としました。
続くルンパッパLv.32はブラーストのつばめ返し、マグマッグLv.32もピカの10万ボルトで一撃のもとに倒しました。
いよいよユウキくんの最後の1匹、彼が投げたボールから姿を現したのは、あのヌマクローLv.34です。ワタシは決着への思いを込め、モンスターボールを投げました。
「いっけぇー、キラリン!」
キラリンの大文字とヌマクローのマッドショットが激しくぶつかり合い、両者ともに大ダメージを受けました。先手を取ったヌマクローの突進がキラリンに襲いかかります。キラリンはそれを残りHP1で耐えきりました。
「今よ、キラリン!大文字・最大火力!!」
……ユウキくんと初めてバトルしたときも、こんなふうだったんだっけ。
「チャモォーッ!!」
強い日差しと特性の猛火で強化された大文字がヌマクローの全身を包み込みました。ヌマクローはよろめき、水蒸気を上げながらばたりと倒れました。
「ふうん…かなり育ててるんだな」
ポケモンのレベル差は歴然としていました。バトルを終えた彼の表情は本当に穏やかでした。はじめから自らの敗北を悟っていたかのような、そんなふうにも見えました。とにかく終わったのです。
「ちょっと悔しいな。トレーナーとしてはオレのほうが先輩だったのに…」
「ユウキくん…」
彼は傷ついたトロピウスをいたわるように優しくなでました。
「オレ…ミシロタウンに戻るつもりなんだ。父さんの手伝いで作っているポケモン図鑑もけっこうできてきたし、一度父さんに見せておかないと。ハカセはどうする?やっぱり、全部のジムバッジ集めてポケモンリーグに挑戦するのか?」
「…うん、そのつもり。ポケモンの研究にもきっと役に立つはずだし」
「オレもそうしようかな。まあいいや、とにかくがんばれよ!」
「うん!ユウキくんも気をつけてね!」
彼が首にまたがると、トロピウスは背中の大きな葉っぱをばさばさと羽ばたかせて浮き上がり、西へと飛び去っていきました。
…さようなら、ユウキくん。
いつの間にかあふれ出た涙は、再び降り出した雨と混じりあい、流れていきました。
おこづかい456639円 プレイ時間096:27 ポケモン図鑑076匹 バッジ7個
ゲットしたポケモン/なし
#75 |
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横穴を通り抜けたそのとき、ワタシは巨大な圧力を感じて海面を見上げました。嫌な予感がします。
浮上したワタシの眼前には恐ろしい光景が広がっていました。それは2頭の超古代ポケモンがにらみ合う姿でした。グラードンはいまだ流れを止めない溶岩の足場に立ち、対するカイオーガは荒れ狂う海からその様子をうかがっています。円形に区切られた海はスリバチ状の白い岩壁に囲まれ、ルネシティはまさに古代の闘技場の様相を呈していました。熱風と暴風雨とがせめぎ合い、天候はめまぐるしく変化していきます。
島中に響き渡る雄叫びを合図に、ついに2頭のバトルが開始されました。技というものを使わない、原始的な体と体のぶつかり合いです。巻き込まれれば命の保障はありません。力ずくで止めるのは不可能です。
人々は不安げにその戦いを見守っていました。そのなかにはマツブサとアオギリもいます。ワタシはダイゴさんの姿を見つけ、岸に上がりました。
「ダイゴさん!」
「あそこで戦っているのはグラードン…そしてカイオーガ……永い眠りから目覚めた2匹の超古代ポケモンは、やり場のないエネルギーをお互いにぶつけ合っている……ハカセちゃん、ここまで来たということは、君はこの事件にかかわる覚悟ができているということだね」
「…超古代ポケモンの暴走を止める、ワタシはそのためにここに来たんです」
「よし!それなら君に会わせたい人がいるんだ。ちょっと僕についておいで」
彼は早足で複雑に折れ曲がる階段を上っていきます。段上の斜面に立つ白壁の家々はどこも扉を固く閉ざしています。突然、彼はワタシのほうを振り返りました。
「ねえ、ハカセちゃん。グラードンとカイオーガを見て、ポケモンは怖いものだと思ったかい?」
「え…!?なんですか、急に?」
「でも、そんなことはないんだよ。ポケモンは本当はもっと……いや、君ならそんなことはもうとっくに気がついているよね」
階段を下り、入り口に神域を示す門のような構造物を備えた洞窟の前に着きました。ダイゴさんはいったんワタシを制止すると、番人らしき老人に話をつけ、ワタシを中に呼び入れました。
「さあ、着いた!この奥にミクリさんという人がいるんだ。君なら彼の力になってあげられると思うよ…」
「はい、行ってきます!」
『目覚めのほこら』、ポケナビにはそう表示されています。洞窟を道なりに進むと、モヤの立ち込める広大な空間に出ました。ちょうどそこはカイオーガが眠っていた海底洞窟の地底湖によく似た地形をしていました。ただ、水は無く、壁の片側には赤い結晶が、もう片側には青い結晶が散らばっていました。
そのまわりを歩くうちに人影が見えてきました。白いベレーをかぶり、胸の大きく開いたドレスシャツを着た若い男です。
「そうか、君がハカセちゃん…君の活躍は聞いているよ。私の名前はミクリ。ルネのジムリーダーをしていたけれど、ちょっと訳があってね、今は師匠のアダンさんにジムのことはお任せしているのさ」
「教えてください!グラードンとカイオーガの戦いを止めるにはどうすればいいんですか!?」
「今この街で暴れているグラードンとカイオーガは、超古代ポケモンと言われている。けれど、超古代ポケモンはあの2匹だけじゃなかった……どこかにもう1匹、そう…レックウザと呼ばれる超古代ポケモンがいるんだよ」
「…レックウザ!?」
「遠い昔にあの2匹の戦いを鎮めたのもレックウザだと言われている。だが、レックウザがどこにいるかは私にもわからない…
…」
ミクリさんは前髪をいじりながら考え込んでいましたが、何かひらめいたのか、手にしていた地図を広げ、ワタシに見せました。ホウエン地方が描かれた古地図です。
「ハカセちゃん、ひょっとして君はレックウザがどこにいるか知っているのかい?良かったら教えてくれないか…」
「…えっ!?いきなりそんなこと聞かれても…それにワタシ、レックウザっていう名前を聞いたのも初めてだし…」
ワタシは記憶を探ってみました。伝説…遺跡…未知のポケモン……
…思い出しました。ヒワマキシティで会ったおじさんの言葉です。
「誰も信じてくれないけど、大きなポケモンが体をくねらせ、空を飛んでいるのを見たんだ…」
「そいつは131番水道のほうへ飛んでいったよ…」
大きなポケモン!131番水道!ワタシはあわててポケナビのマップを開き、古地図と照らし合わせてみました。現在の131番水道にあたる場所、そこには塔の絵が描かれていました。名前は……
「…そらの、はしら」
「そらのはしら…?そうか!空の柱だったか!よし、ハカセちゃん。こうしてはいられない。今すぐ空の柱へ行くぞ!」
ミクリさんは駆け出していきました。ワタシもあとを追います。
「ダイゴさん!ワタシ、空の柱に行ってきます!」
ダイゴさんは手を振り、ワタシを見送ります。
止めてみせる!絶対に!
おこづかい456639円 プレイ時間097:18 ポケモン図鑑076匹 バッジ7個
ゲットしたポケモン/なし
#76 |
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129番水道に入ると異常気象も治まり、波も落ち着いてきました。さらにスピードを上げます。
「急いでるの、道を開けて!邪魔をするなら容赦しない!」
警告を無視してバトルを挑んでくる海パン野郎、ビキニのお姉さんらを次々となぎ倒していきます。130番水道を抜けるころには、アブソル姉弟はLv.40になっていました。
131番水道に入りました。空の柱はこのあたりにあるはずです。スピードを落として慎重に進んでいると、トライアスリートがこちらに近寄ってきました。
「はぁ…いま忙しいから、また今度ね」
「私に勝てたら、すごい情報教えてあげる!」
キラリンはヒトデマンLv.34からスピードスターを受けつつも、日本晴れからの大文字で勝利しました。キラリンはLv.40になりました。
「このそばに不思議な場所があるわよ。高い塔がそびえているの!見てきたらどうかしら?」
彼女が視線を向けた先にある岩石群の隙間からは、小さく塔らしきものが見えました。
岩で形作られた海の迷路を抜けると、眼前に小島にそびえ立つ石造りの塔が現れました。塔の先端は雲に覆い隠され、その高さを計り知ることはできません。
これが空の柱…名前のとおり、本当に空を支えているみたい……急がなきゃ!
岸壁に開いた横穴を抜けたところで、ミクリさんが駆け寄ってきました。
「やっ、ごめんごめん!あんまりあわてたものだから、君を置いてきてしまったよ!」
「ミクリさん、それより!」
「閉まっていた空の柱は私が開けておいた。ハカセちゃん、さあ、行こう!」
「はいっ!」
突然、短く地面が揺れました。塔も不気味な音を響かせ、震えています。
「地震だ!こうしてはいられない、先を急ごう!」
塔の入り口まで来たとき、ひときわ大きな揺れが襲いました。
「ミクリさん…」
「うーむ、状況はだんだん悪くなってきている…」
空が暗くなり、雷鳴がとどろくと、大粒の雨が降り出しました。
「まずいな…天候の乱れがこのあたりまで拡がり始めている……ハカセちゃん、ここを登っていけばレックウザがいるはずだ。私は街のことが心配だから、先にルネまで戻っていよう!ここは君に任せるから、しっかり頼んだよ!」
「はい!レックウザは、ワタシがかならず見つけ出します。ミクリさんも気をつけて!」
ミクリさんと別れ、一人で塔に入ります。内部は薄暗く、小さな窓から交互に差し込む雷光と焼け付く日差しだけが床を照らし出しています。中央部は吹き抜けになっています。天井も底も見えず、どこまで続いているのか見当もつきません。
目撃者の話に聞く限り、レックウザは大型の飛行タイプのポケモン…いるとすれば閉ざされた部屋の中ではなく、塔のいただきのはず……
通路を進むうち、大きな黒い影が目の前を横切りました。野生のネンドールです。次々と現れるゴルバット、ヤミラミといった高レベルの野生ポケモンを避けつつ、先に進んでいきます。
大規模な落石で通路はふさがれていました。岩砕きも効果はありません。他に抜け道がないかどうか調べているうちに、床に大きなひび割れができていることに気づきました。
これってまさか……よし!
「…えーいっ!!」
少し距離を取り、思い切り助走をつけてひび割れに向かってジャンプします。着地するのと同時に床は崩れ落ち、ワタシは下の階の床にたたきつけられました。
「イタタタ……やっぱりね…」
思ったとおりです。目の前には上の階に続く階段がありました。さらに上へと進みます。
塔に入ってから、もうどのくらいの時間が経ったでしょうか。あっという間だった気もするし、とてつもなく長かったような気もします。疲労もピークに達しています。延々と続く階段の先に、ようやく光が差しているのが見えてきました。
最後の一歩を踏み出したワタシは、まぶしさに思わず目を細めました。明るさに慣れた目に映った大空は限りなく青く、眼下には雲が広がっていました。何もさえぎるものはないはずなのに、不思議なことに風ひとつありません。
いったい、ここは……
……!
ワタシは背後に気配を感じて振り返りました。ここよりもさらに一段高い最上部、塔のいただきからです。
おこづかい463759円 プレイ時間097:43 ポケモン図鑑076匹 バッジ7個
ゲットしたポケモン/なし