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P‐LOG エメラルド編

#65
「ややや!怪しい人物をはっけーん!」
「行けっ!ジョシュ!」
「チルーッ!!」
ジョシュ(チルタリス♂)の竜の息吹はアクア団のポチエナLv.32を一撃で倒しました。
ワタシはミナモのアクア団アジトに潜入していました。紅色の珠を手にしたアオギリが奪った潜水艇で海底洞窟へと向かい、海の超古代ポケモンを目覚めさせようとするのを一刻も早く阻止せねばなりません。
「勝負には負けたが、俺は役目を果たしたのだ…」

船着場のある広いホールを抜けると、そこは行き止まりの小部屋になっていて、床には2枚のワープパネルがありました。
ワタシの勘があてにならないっていうのはヒワマキでの一件でも十分実証済みなのですが、迷っている時間はありません。直感で右のパネルを踏むと、パソコンや何かの設計図の並ぶ広い部屋に出ました。待ち伏せを避けて右に曲がり、そこにあったワープパネルを踏むと、パネルが3枚×4列ある部屋に出ました。厳重なセキュリティからして、この先に何か重要なものが隠されているのは間違いありません。

珍しくそれほどミスせずにクリアすると、今までの実用本位な部屋とはまったく違った雰囲気の部屋に出ました。規則的な模様を描くじゅうたんの上には金細工が施されたアンティークのテーブル、本革張りのふかふかのソファといった豪華な調度品が置かれ、船の模型や彫刻などが飾られています。どうやらここはアオギリの部屋のようです。
ワタシは部屋の隅に4個のアイテムボールが置かれていることに気づきました。さっそく調べてみます。
ラッキー!金の玉にマスターボールかぁ!フフフ…じゃあ、これはナーニかなぁ〜?
マルマイン!!ひえぇっ、自爆されるぅ〜!!
でも図鑑埋めなきゃ!

研究者根性を出してしまったのが運のつき、恐怖の時間の始まりです。ジョシュを出し、いつ自爆するかとヒヤヒヤしながら、なんとかHPを削りました。しかし、歌うで眠らせようとしたところ、そのマルマインLv.30は特性が防音で歌うを受け付けません。あわてたワタシはイチかバチかモンスターボールを投げました。ボールが小刻みに揺れ、それが止まるとカチッという音がして光が漏れました。無事捕獲完了です。
ふぅ〜、もう1個はと…………逃げろーっ!!

行く手に立ちふさがる団員たちを倒して先に進みます。
「アジトの秘密を知りたけりゃ、俺を倒すことだな!」
「ちょっと、そこのあんた!アクア団とマグマ団のユニフォーム、どっちがかっこいいと思う?」
「そうねぇ…しいていえば、マグマ団のほうかな?」
ズバットLv.31×2匹、ポチエナLv.31、キバニアLv.31はテンペスト(アブソル♀)とブラースト(アブソル♂)で片付けました。
「アジトの秘密?それはな…一番奥に潜水艇があるってことよ!だが今頃は、いひひひ…!」
「ユニフォームがかっこいいと勝負に負けても絵になるでしょ?」

「燃料の補給オッケイ!おやつも補給オッケイ!あとはジャマ者をぶっ飛ばすだけ!」
ビミョーな口上の男のズバットLv.32はテンペストのつばめ返しであっさりと倒しました。
「ふん!これでいいんだ!おまえのジャマをするというのが、俺の任務だったのさ」
確かに、一撃で倒せる程度の相手ばかりとはいえ、この団員の密度の高さが時間稼ぎのためであることは明らかです。ワタシは先を急ぎました。

団員を2人倒し、ワープパネルを抜けると、正面にまわりを柵に囲まれた水面が見えてきました。
ワタシに気づいたアクア団の男が振り向きました。素肌にベストという格好の筋肉質の男はニヤニヤと笑うばかりで、ワタシが近づいても他の団員のように向かってくる気配はありません。
「潜水艇はそこにあるのね」
「ウヒョヒョ…もうここまで来たのか!思っていたよりやるな!だが、ここまでだ!俺はこれまでの下っ端どもとは一味違う!時間稼ぎなんかしねえで、おまえをコテンパンにしてやるぜ!」
グラエナLv.34が威嚇でこちらの攻撃を下げてきので、ワタシはテンペストを戻し、ピカ(ピカチュウ♂)を繰り出しました。ピカは怖い顔で素早さを下げられながらも、10万ボルトでグラエナを倒しました。
代わって出たキラリン(アチャモ♂)はゴルバットLv.34に大文字で大ダメージを与えましたが、相手がいい傷薬で回復させている間に撃った2発目が外れ、怪しい光で混乱させられてしまいました。なんとか3発目を撃ったところでジョシュに交代し、竜の息吹でゴルバットにとどめを刺しました。ジョシュはLv.36に、学習装置を持たせているマーチン(マリルリ♂)はLv.24になりました。

「ウヒョヒョ…!俺がおまえと遊んでやっている間にリーダーの準備が整ったぜ!」
「なんですって!?」
あわてて水面をのぞき込むと、潜水艇は気泡を上げ、静かに遠ざかっていくところでした。
「ウヒョヒョ…!リーダーはどこかの海底にある洞窟へ出発したぜ!追いかけるつもりなら、ミナモの先に広がるでっかい海を探し回ってみるがいいぜ!それで見つかればいいけどな…ウヒョヒョヒョ!」
船影は次第に小さくなり、やがて完全に見えなくなりました。

おこづかい339999円  プレイ時間088:47  ポケモン図鑑073匹  バッジ6個
ゲットしたポケモン/マルマイン



#66
ワタシはジョシュに乗り、カイナシティへと戻ってきました。奪われた潜水艇を前にしながら、むざむざ取り逃がすことになってしまいました。ついにアクア団を追い詰めたと思いきや、本当はアオギリの手の上で踊らされていただけだったかと思うと、悔しくて悔しくてたまりませんでした。

「ああ、ハカセちゃん…」
「…すみません。かいえん1号、取り戻せませんでした…アクア団は海底洞窟に向かったみたいです…」
「そうか…アクア団は出発してしまったか……いや、気にしなくていいよ。君の責任ではないからね。潜水艇を追いかけるのは普通の人には無理な話だよ。ポケモンにダイビングといって、海に潜れる技を教えないと…」
「ダイビング…!?」
「トクサネに行けばダイビングをする人が多いから教えてもらえるかもしれないけどね」
「…ありがとうございます!クスノキさん!」
今度こそ、今度こそ止めてみせる!このままじゃ終われないもんね!

ミナモシティです。
「いなくなってた私のポケモン、いつの間にか帰ってきたの!」
「あんた、知ってるかい?誰かがアクア団を蹴散らしてくれたらしいんだ!おかげでホエルコいなくなって、海に出られるようになったよ!」
「よかったですね!」
以前はあちらこちらで見かけた団員の姿も今はありません。とりあえず、この街でのアクア団騒動はひと安心のようです。
ワタシはそろそろミナモをたつことにしました。サファリゾーンもデパートも、まだこの街をほとんど見ていないのは心残りですが…デパート…ユウキくんはまだそこにいました。あとはマスターランクを残すのみのポケモンコンテストも、この一件が終わったら挑戦しに戻ってくることにしましょう。すべてはそれからです。

ワタシは東の海岸からピカの波乗りで海に出ました。海上で待ち受ける海パン野郎やビキニのお姉さんの相手をしながら、トクサネシティを目指し、124番水道を東へと進んでいきます。
「はーあ、せっかくの海なのに、いっしょにいるのが弟なんて…あなた、気晴らしにポケモンしようか!?」
海姉弟のチョンチーLv.34とキバニアLv.33は、アブソル姉弟でテキトーに倒しました。マーチンはLv.26になりました。2人をポケナビに登録しました。
「はーあ、隣にいるのが弟じゃなくて、素敵な彼氏だったらいいのに…」
弟くんのほうがワタシに手招きして、そっと耳打ちしました。
「オレの姉ちゃん、怒るとむちゃくちゃ怖いんだ…だから、恋人いないんだぜ…」
その場を離れて少しすると、後ろのほうから「ボカッ」という鈍い音と怒鳴り声が聞こえてきました。
「ピカァ?」
「ピカ、見なくていいから……姉と弟っていうのはいろいろとタイヘンよねぇ…」
ふと、ワタシはアブソルたちのことを思い出し、モンスターボールに微笑みかけました。

『トレジャーハンターの小屋』
狭い砂州に小さな小屋が建っていました。嵐が来れば簡単に流されてしまいそうです。
「オレはダイビングトレジャーハンター!深い海に潜っては、海底に眠るお宝を集めるすげえ野郎なのさ!君、お宝持ってないのか…赤いかけらとか、いろいろなかけらを見つけたら交換してくれよな!」
本当に「すげえ」のかどうかは別として、ポケモンの技のダイビングについては知らないようです。

程なくマングローブの茂る浅瀬に上陸しました。そこには「爆裂パンチ」の技教え人がいました。その先には周囲をがけに囲まれた島が見えます。トクサネシティです。

『ここはトクサネシティ 「ポケモンを大切に!」が合言葉』
急な階段を登るとポケモンセンターが見えました。みんなを休ませ、さっそく聞き込み開始です。
「こんにちは!…あれ?」
その家は留守のようで、誰もいませんでした。ガラスケースの中には様々な石が並べられていました。
他にも手当たり次第に民家を訪ねてみましたが、人の秘密基地の場所を言い当てる子供とか、ひとめ見ただけでポケモンのポロックの好みがわかるおじさんとかはいましたが、ダイビングのことを知っている人は見つかりませんでした。

『トクサネシティポケモンジム リーダー・フウ・ラン 神秘のコンビネーション!!』
久々のジム戦です。ここなら何かわかるでしょうか?

おこづかい343743円  プレイ時間089:35  ポケモン図鑑073匹  バッジ6個
ゲットしたポケモン/なし



#67
今回のジム戦のメンバーはキラリン(アチャモ♂、Lv.36)、ミリア(マッスグマ♀、Lv.35)、ピカ(ピカチュウ♂、Lv.36)、ジョシュ(チルタリス♂、Lv.36)、テンペスト(アブソル♀、Lv.36)、ブラースト(アブソル♂、Lv.36)の6匹です。

室内は朱塗りの柱に白壁と、独特な雰囲気があります。
「元気しとぉや!!チャンピオンを目指すハカセ!!このジムのジムリーダーはエスパータイプのポケモン使い!格闘タイプや毒タイプのポケモンで挑むと、ものすごいダメージを食らうぞ!しかも抜群のコンビネーションで攻めてくる!だから、君も勝つためにポケモンとの絆をきばって見せてやれ!」
「ポケモンとの、絆…」

入ってすぐの小部屋には矢印のついたパネルが並べられ、その上にはジムトレーナーとポケモンの石像が乗っています。どう進んでよいものかわからず、うっかり色のついたパネルを踏んだところ、自動的に矢印パネルが回転してトレーナーがこちらを向きました。
「勝負は心の強さで決まる。心弱き者は勝てない!」
「あなたがこれまで歩んできた道のり、あなたが経験してきた事柄、すべてをぶつけてきなさい!」
これにはちょっとあわててしまいましたが、キラリンとミリアを出し、キルリアLv.36とユンゲラーLv.36をそれぞれ大文字と恩返しで倒しました。ミリアはLv.36になりました。
「迷ったほうが負ける。俺からの忠告だ!」
「がんばった者には明るい未来が、なまけた者には絶望の明日が、因果応報…すべては自分に跳ね返るものよ…」
色つきのパネルがスイッチになっていて、それを踏むたびに同じ色をした矢印パネルが1コマずつ回転するようです。奥にあったワープパネルから先へと進みます。

「ふふふ…念力でモンスターボールを空中に浮かせてみせよう…」
「本当!?」
彼は床にモンスターボールを置き、手をかざしました。
「うおおぉぉぉぉぉ……!」
しかし、彼の気合いとは裏腹に、モンスターボールはぴくりとも動きません。
「………………………………調子の悪いときもある…」
「えええ――っ!!」
繰り出してきたのはキリンリキLv.36でした。キラリンは踏みつけと念力をくらいつつも、日本晴れからの大文字でキリンリキを倒しました。彼はポケモンをボールに戻し、あたりを見回してワタシの足元にわたぼこりが落ちているのを見つけると、はいつくばってそれに顔を近づけました。
「モンスターボールは大きすぎた。このわたぼこりなら絶対に…ふううううううっ……!」
「それって、ひょっとして……」
「………………………………違うぞ!鼻息で飛ばしてなんかいないぞ!」
彼は顔をあげ、ワタシのワンピースの中をのぞき込みました。
「ど、どこ見てんのよおぉぉ―――!!!」
そのまま踏みつけの連続攻撃で彼も倒しました……

やっぱりエスパー系のジムって、あきらかにオカシイ人が多いです。サイキッカー、オカルトマニア、ジェントルマンらとのバトルで、キラリン、ピカ、アブソル姉弟がLv.37になりました。もうジムトレーナーも倒し尽くしたようで、この迷路のゴールも見えてきました。
ふと、ワタシはアドバイザーのおじさんが言っていた「ポケモンとの絆」という言葉を思い出しました。

ポケモンセンターに戻ってきたワタシは、回復を済ませたポケモンたちをボールから出しました。いよいよ残すはジムリーダー戦のみ、みんなヤル気満々のようです。
「ねぇ、みんな聞いて!」
「チャモ?」
「…ワタシ、ジムリーダーとのバトルには、テンペストとブラーストだけを連れて行こうと思ってるの」

おこづかい371679円  プレイ時間090:28  ポケモン図鑑073匹  バッジ6個
ゲットしたポケモン/なし



#68
数多くの兄弟たちとともにテンペストとブラーストが生まれたこと、強大な力で次々と敵をなぎ倒していったこと、野生のアブソルの襲撃に対して暴走してしまったこと、無秩序に力を振るうことを戒めたこと…過去の出来事が脳裏に次々と浮かんでは消えていきました。

「…今回は2人に任せたいの。他のみんなはここで待っていてくれないかな…」
「ピカアッ!」 「グゥ」 「チルゥ…」
「わがまま言ってゴメン…でも、わかって!お願い…」
アブソルたちは伏し目がちにまわりの様子をうかがっています。ピカたちは押し黙ってしまい、場に重苦しい空気が流れました。
「チャモ!」
突然、キラリンがピカたちのところへ行き、落ち着いた感じでなにやら話し始めました。ピカたちはそれに相づちを打ちつつ、耳を傾けています。それが終わると今度はアブソル姉弟のところへ行き、声をかけました。テンペストとブラーストは真剣な表情でうなずきました。
「キラリン、あなた…」
「チャンモ!」
「ピカ、ミリア、ジョシュ…テンペストとブラーストに任せてくれるのね?」
「ピッカ!」 「グォウ!」 「チルッ!」
「ありがとう…ありがとう、みんな!」
アブソルたちは立ち上がり、自信に満ちた瞳でワタシを見つめました。
「頼むわね、テンペスト!ブラースト!」
「アゥ!」

矢印パネルを回転させて石像を動かし、進路を確保します。最後のワープパネルを抜けると、壇上で鮮やかな空色をした中国風の服を着た子供が2人、足を組んで座り、瞑想にふけっていました。体が床から少し浮いているように見えます。2人は目を開けると、いたずらっぽい瞳をこちらに向けました。

「へへへ…ジムリーダーが」 「ふふふ…ジムリーダーが」
「2人もいるんで驚いた?」 「2人もいるんで驚いた?」
「いいえ、別に。ジムの看板にもそう書いてあったし」
「ぼくたち双子!」 「あたしたち双子!」
「何も言葉にしなくても」 「お互いの考えていることが」
「頭の中に浮かぶから」 「通じ合うことができるのヨ!」
「そんなぼくたちのコンビネーション」 「君に破ることができる?」

フウとランのポケモンは4体、最初に繰り出してきたのはネイティオLv.41とネンドールLv.41です。ワタシはテンペストとブラーストをボールから出しました。
「あなたたちの力を、思う存分振るってみせて!
ワタシのために!
あなたたち自身のために!
ポケモンセンターで待っているみんなのために!
そして…絶対に勝つ!!」

アブソルたちは頭を低くし、攻撃体勢を取りました。
「テンペスト、ブラースト、シャドーボール!」
「ガゥウ!!」
先手を取った2頭のシャドーボールは相手のHPのほとんどを削り取りました。ネンドールが放った地震でこちらのHPが半分ほどになったものの、かまわずシャドーボールを撃って2匹を落としました。
次はソルロックLv.42とルナトーンLv.42です。多属性の攻撃を得意とするソルロックをシャドーボールの集中攻撃で先に落とし、残ったルナトーンも何もさせず、続けてシャドーボールで落としました。アブソルたちはLv.38になりました。
「信じてたよ、テンペスト、ブラースト…本当にありがとう…」
「アゥウ!」 「アゥア!」

「ぼっ、ぼくたちの」 「コンビネーションが…!」
「敗れたからにはしかたない」 「負けを認めてこれをあげるヨ!」
賞金16800円とマインドバッジ、そして技マシン04「瞑想」を受け取りました。このバッジがあれば秘伝技のダイビングが使えるようになるそうです。あとは秘伝マシンを持っている人を探すだけです。フウとランをポケナビに登録しました。
「兄妹の絆より、君とポケモンの絆のほうがはるかに強かったみたいだね…」
「あなたならもっと強くなれる!戦ったあたしたちにはわかるわ!」
「ありがとう!」
ワタシは走り出しました。
「こりゃあ、たまげた!!君はすごかトレーナーだ!」
「フフ…ワタシたちが勝てたのも、おじさんのおかげよ!」

みんな、やったよ!

おこづかい388479円  プレイ時間090:50  ポケモン図鑑073匹  バッジ7個
ゲットしたポケモン/なし

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