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P‐LOG エメラルド編

#53
『対戦のあと、ハカセさんにいまの対戦の感想を聞くと、「仲間」って答えてくれました。ハカセさんのポケモンのアブソルとアブソル、そして「仲間」……んー!!なんか意味の深い言葉よね!やはりいいトレーナーはいいことを言ってくれますね。さて、それじゃあまた次回の放送でお会いしましょう!』

TVの音声だけがむなしく響いています。ワタシはヒワマキシティに戻ってきていました。
カメラの前で得意げに「仲間」という言葉を使ってみせたワタシは、アブソルたちのいったい何をわかっているというのでしょうか?
ワタシはテンペスト(アブソル♀)とブラースト(アブソル♂)をボールから出しました。
「あなたたちはなぜ、あんなことをしたの?なぜ、ワタシの言うことを聞いてくれなかったの?」
二頭は伏せたまま、じっとこちらを見つめています。なぜワタシが悲しげな顔をしているのかわからず、戸惑っているようです。

「…ワタシのことを守ろうとしたから?」
「アゥア」
テンペストは小さくうなずきました。ワタシはアブソルたちをしっかりと抱き寄せました。
「ありがとう……でも、必要以上に相手を傷つけるのは良くないことよ。無秩序な力はいつか自分に返ってくる…ワタシはあなたたちのことが心配なの……だから約束して!いくらワタシを守るためでも勝手なことはしないって……テンペスト、ブラースト、これからもよろしくね!」
みんなはいつもワタシを守ってくれているんだもの、
みんなのことはワタシが守ってあげなくっちゃね…

ワタシは少々急ぎすぎていたようです。多少の行き違いも、きっと時間が解決してくれることでしょう。

ミナモシティを目指し、再び120番道路を進みます。深い茂みを抜けると、長い橋の中ほどにダイゴさんが立っているのが見えました。腕を組み、じっと一点を見つめています。

「こんにちは、ダイゴさん!どうかしたんですか?」
「ん?ハカセちゃんか。久しぶりだね。ここに見えない何かがいるよね?」
ダイゴさんが視線を送ったあたりに手を伸ばしてみると、そこには何もないはずなのに確かに何かの感触がありました。ヒワマキジムにあったのと同じ見えない壁です。彼はふところから双眼鏡のようなものを取り出しました。
「で、見えない何かに向かってこの道具を使うと……違うな…説明するよりも実際に使ったほうが楽しそうだ。ハカセちゃん、君のポケモン戦う準備はできているのかい?」
「戦う?……はい!わかりました!」
「ハカセちゃん、君のトレーナーとしての実力、見せてもらうよ!」

彼がその装置を目にあてがい、スイッチを入れるとアラームが鳴り出しました。音に反応するかのようにそれまで透明だった部分が変色し、それは姿を現しました。緑色のポケモンです。
その正体はカクレオンLv.30でした。カクレオンは胴部の模様だけは色を変えることができないと聞いていましたが、どうやら腕でその模様を隠していたようです。ワタシはキラリン(アチャモ♂)を出して目覚めるパワー格闘で相手のHPを一気に削ったうえで、ジョシュ(チルット♂)に交代して歌うで眠らせ、無事カクレオンをゲットしました。

「なるほど、君の戦い方、おもしろいね。初めてムロで出会ったときよりもポケモンも育っているし」
「エヘヘッ!」
「そうだね、このデボンスコープは君にあげよう。他にも姿を隠しているポケモンはいるかもしれないから」
「わぁ、ありがとうございます!これでヒワマキジムに挑戦できます!」

「ハカセちゃん」
「はい!」
「僕はがんばっているポケモンとトレーナーが好きだから、君のこと、いいと思うよ」
「え……」
「じゃあ、またどこかで会おう!」
ダイゴさんは鳥ポケモンに飛び乗り、その後ろ姿はあっという間に小さくなっていきました。

「君のこと、いいと思うよ」
えぇ――――――っ!!!!

おこづかい204884円  プレイ時間077:12  ポケモン図鑑066匹  バッジ5個
ゲットしたポケモン/カクレオン



#54
『ヒワマキシティポケモンジム リーダー・ナギ 世界にはばたく鳥使い!』
ワタシはとおせんぼうをしていたカクレオンをデボンスコープを使って追い払い、ジムの中に入りました。
「元気しとぉや!!チャンピオンを目指すハカセ!!ヒワマキシティジムのリーダー、ナギは飛行タイプポケモンの使い手だ!この回転扉だらけのジムの奥で彼女は新たなるチャレンジャーが羽ばたこうとするのを待っている!じゃ、き…」
「ダイゴさん!ワタシ、がんばりまぁ〜すぅ!!」
「チャモ?」

今回のジム戦のメンバーはキラリン(アチャモ♂、Lv.32)、ミリア(マッスグマ♀、Lv.31)、ピカ(ピカチュウ♂、Lv.32)、ジョシュ(チルット♂、Lv.31)、テンペスト(アブソル♀、Lv.32)、ブラースト(アブソル♂、Lv.32)の6匹です。まわりよりも少し遅れ気味なジョシュには学習装置を持たせました。

ジム内の回転扉の仕掛けは単純で、どうということもありません。
「華麗な鳥ポケモンの戦いを見せてやるぜっ!
「ナギさんの教えを受けたあたし!そう簡単に倒されないわ!」
ドードーLv.27、エアームドLv.27、トロピウスLv.27、チルットLv.27三匹をラクラクと倒しました。
「トレーナーは頭の回転も速くなければつとまらないぜ!君はリーダーのところまでちゃんとたどり着くことが出来るかい?」
「ナギさんがいてくれるからヒワマキの人は安心して暮らせるの」
「ダイゴさ〜ん、勝ちましたよぉ〜!」
「チャモ………」

「ジムリーダーのナギさんの手をわずらわせるまでもない!君の相手はオレで十分!」
「鳥ポケモンを愛する者はこのジムを目標としている!ヒワマキジムの一員として負けるわけにはいかないんだ!」
オオスバメLv.29、ドードーLv.29、ネイティオLv.29、ペリッパーLv.29をラクラクと倒しました。
「ナギさんはかわいくて強い…ほんと最高のジムリーダーだよ!……ポッ」
「世界は広い。強いトレーナーはたくさんいる。俺もここで修行を続けて強くなって見せるよ!」
「ダイゴさ〜ん、勝ちましたよぉ〜!」
「チャモ………………………」

キラリンとジョシュはLv.33に、ミリアはLv.32になっていました。ジョシュから学習装置を預かりました。
いよいよ残すは最後の一戦のみです。ジムリーダーは林立する円柱の上で脚を組んで座り、ワタシを見下ろしていました。青い飛行服に身を包んだ若い女性です。

「ダイゴさ…」
「チャンモオォオォォォォ――!!!!(激怒↑火)」
「んぎゃああぁぁぁ―――!!!!」

キラリンの怒りの火の粉でワタシはこんがり丸焼けです。
「あちちちち……キラリン…?」
「チャモチャ!チャモモチャ、チャーモチャーチャモッ!!」
「…え!?バトルに集中しろって?」
「チャンモ!」
ワタシはひざをついてキラリンの頭に手をやりました。
「ゴメン…ワタシ、ダイゴさんから『いいと思うよ』なんて言われたから、うれしくて、舞い上がって、まわりがなんにも見えなくなっちゃって……ホントにゴメンね」
「チャモ…」
「うん、大丈夫!ダイゴさんだって、『がんばっているポケモンとトレーナーが好き』って言ってたもんね」
「キラリン、行ってくれる?」 「チャモッ!!」
ワタシは立ち上がってジムリーダーに鋭いまなざしを向けました。あきれ気味だった彼女の表情が真剣なものに変わり、そこから飛び降りるとじっとこちらを見つめ返しました。ここからが本当の戦いです。

おこづかい214100円  プレイ時間078:04  ポケモン図鑑066匹  バッジ5個
ゲットしたポケモン/なし



#55
バトルフィールドが一気に緊張感に包まれました。
「私はこのヒワマキジムでリーダーをしているナギ…鳥ポケモンと心を通わし、一緒に大空を舞い…どんな苦しい勝負も優雅に勝ってみせる……さあ、私とポケモンが織り成す華麗な舞を見せましょう!」
「よろしくお願いします!」

ナギさんの一番手はチルットLv.29です。キラリンは気合いだめからの火の粉でチルットを攻撃しました。相手は火の粉をオウム返ししてきましたが、こちらは炎タイプ、致命のダメージを受けることはありません。火の粉の連発でじりじりと追い詰め、3度目の攻撃でついに相手のチルットは倒れました。

次のペリッパーLv.30にはピカを出し、10万ボルトの一撃でしとめました。ピカはLv.33になりました。

三番手はチルタリスLv.33です。ワタシはテンペストを出しました。テンペストが剣の舞で攻撃を高めると、チルタリスは地震攻撃を仕掛けてきました。テンペストもシャドーボールで応戦します。
竜の舞で攻撃と素早さを高めたチルタリスが強烈な地震を放ち、あたり一帯は土煙に包まれました。ナギさんは勝利を確信し、余裕の笑みを浮かべました。
「……テンペスト、つばめ返し!!」
土煙が晴れると、そこにはHPを大幅に消耗させながらも、しっかりと4本の脚で大地に立つテンペストの姿がありました。つばめ返しの一閃でチルタリスは綿のような羽毛を飛び散らせ、意識を失って地面にたたきつけられました。

余裕の表情は完全に消え失せました。彼女はトロピウスLv.29を繰り出しました。ワタシはブラーストを出し、つばめ返しで一気にたたみかけます。トロピウスは日本晴れを使い、特性の葉緑素を発動させてスピードを倍化させましたが、それでもブラーストの動きについていくことはできません。トロピウスは逃れるすべもなく、つばめ返しの露と消えました。ナギさんのあせりの色が濃くなっていくのが手に取るようにわかりました。

最後のエアームドLv.31に対して、ワタシはキラリンを出しました。日本晴れで強化されたキラリンの火の粉は容赦なく相手のHPを削っていきます。エアームドはすごい傷薬でなんとか持ちこたえてはいますが、それも時間稼ぎでしかありません。そのうち傷薬が底をつき、日本晴れの効果が切れて日差しが弱くなりました。次の一撃で勝負が決します。
キラリンの先制の爪が発動し、火の粉を全身に浴びたエアームドは甲高い悲鳴を上げてフィールドに倒れ伏しました。ワタシたちの勝利です!
「みんな、よくがんばったね!」
「チャンモ!」 「アゥ!」 「アゥア!」 「ピッカァ!」 「グオォー!」 「チルゥ!」

「私より華麗にポケモンを戦わせる人…初めて出会いました……その実力を認め、このジムバッジをお渡しします!」
「ありがとうございました!」
賞金6600円とフェザーバッジ、そして技マシン40「つばめ返し」をいただきました。ナギさんをポケナビに登録しました。
ふと見ると、彼女は自らの敗北が信じらないといった様子で、こぶしを強く握りしめ、必死に平静を装っているように見えました。最初の自信に満ちあふれた態度は見る影もありません。もしバトルに集中できていなければ……ワタシは彼女の姿に自分を重ね合わせていました。

「あなたには負けましたけど、私はこれからも鳥ポケモンにこだわっていきます」
彼女はワタシをにらみつけ、最後に語気を強めてそう言い残すとジムの奥へ消えていきました。
「えんやっと、君は羽ばたいたっ!」

ジムを後にし、ポケモンセンターへ向かいます。ツリーハウスにかかるはしごを登っている途中、ポケナビが鳴りました。もしかしてダイゴさんかなっ?

『やあどうも、ハカセちゃん、私だよ!』
なんだ、エニシダか……
「…なにか用ですか?」
『思ったとおり!ヒワマキジムでも君は勝ったね!君のその強さ、もしかしたら…私の求めているトレーナーは本当に君かもしれないな!うん、君の事、これからも影ながら応援しているから!』
ワタシはあわててまわりを見回しましたが、それらしい人影は見当たりません。
「ちょ、ちょっと待ってよ!?なんでワタシが勝ったって知ってるの?あなた、いったい…?」
『じゃ、がんばってよ!ツー…』

あ、切れた……まいっか。それよりみんなを休ませてあげなくちゃ!

おこづかい220700円  プレイ時間078:40  ポケモン図鑑066匹  バッジ6個
ゲットしたポケモン/なし



#56
秘伝マシン02でジョシュに「空を飛ぶ」を覚えさせました。さっそく試してみることにします。ワタシはジョシュの足にしっかりとつかまりました。
「さあ、ジョシュ!『空を飛ぶ』よ!」
「チルッ!!」

ジョシュは軽やかに舞い上がり、自由に大空を……
「チ、チィ〜ルゥ〜……(汗)」
「ジョシュ、しっかりぃ〜!」
…とはいきませんでした。まだまだ危なっかしいなぁ……

ミナモシティを目指して120番道路を進みます。池の端のほうに小島が見えたので、道をふさいでいるカクレオンを捕獲して水際に下りました。小島には横穴があり、そのまま波乗りで中に入ります。ポケナビによると、「日照りの岩戸」という場所のようです。洞窟内には技マシン11「日本晴れ」があっただけで、その由来を示すようなものは何も見つかりませんでした。名前からして伝説のポケモンと何らかのかかわりがあると思ったのですが。

少しすると雨が降り出しました。トレーナーを倒しつつ南下します。
「あたしとポケモンとパラソル、どれかひとつ欠けていても美しさが損なわれるんだわ」
「君の手持ちポケモン、いろんなタイプがそろっているか?」
相手はポワルンLv.30とライボルトLv.30です。ワタシはミリアとピカで迎え撃ちます。ポワルンは折からの雨で雨水の姿に変化しました。残しておくと厄介そうなライボルトをミリアの恩返しとピカの波乗りで先に片付け、ミリアが水の波動をくらったものの、頭突きと10万ボルトでポワルンを倒しました。
「あなたにパラソルは似合わないわ!だって、こんなの持っていたらすっごく邪魔になりそうなんだもの」
「アハハ、そうですね!」
「君のこだわり、見せてもらったよ!好きなポケモンだけで強いっていうのが最高だね」
「はい!」

迷路のような深い茂みを抜けると、雨が上がり雲が晴れて、すがすがしい青空が広がりました。あちらこちらの水たまりも太陽の光を反射してまぶしく輝いています。
「う〜ん、キモチいー!さわやかな空だなぁ」
「………………………………」
うわーっ、なんか近寄ってきたぁ!?
「………………勝負する…?」
どんよりしてる―――っ!!
アメタマLv.27三匹をあっさり片付けました。
「………………………………」
今度はナニよ…?
「………………ポケナビ持ってる…?」
彼をポケナビに登録しました……

「光をいっぱい浴びて育つ木の実たち…そして木の実が元気に育つようにじょうろで水をあげる私たち…これって愛だよね?」
「ええ、そうですね!」
「うんうん!やっぱ、わかる人にはわかるよね。これあげる」
バンジの実をいただきました。たまにいい人に会うと気が休まりますね。

丘を登っていると、また雨が降り出しました。このあたりは本当に雨が多いです。丘の上には遺跡らしきものがありました。砂漠や105番水道で見たのと同じ、小さな岩山のまわりを6つの岩が取り囲む形式のものです。ここまでくると偶然とは思えません。きっと何かが隠されているはずです。

道々のトレーナーを倒しつつ、121番道路を進みます。キラリン、ミリア、ピカ、ジョシュがLv.34になりました。草むらでカゲボウズLv.26をゲットしました。ミナモシティまであと少しです。
ミナモには大きなデパートもあるっていうし、なに買おうかな〜!あれも欲しいし、これも欲しいしー!
ワクワクしながら歩いていると、なにやら話し声が聞こえてきました。

「よし!俺たちも送り火山に向かうぞ!」
アクア団の男たちは南のほうへ走り去っていきました。後を追うと道は海で途切れ、その向こうに周囲を絶壁に囲まれた島が見えました。
「この先にあるのは送り火山…寿命を終えたポケモンたちの魂が祭られるところ……」

送り火山…そういえば!
ワタシは天気研究所での戦いのとき、アクア団員が「マグマ団が送り火山に向かった」と言っていたことを思い出しました。波乱の予感がします。

おこづかい245364円  プレイ時間080:12  ポケモン図鑑067匹  バッジ6個
ゲットしたポケモン/カゲボウズ

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